導入事例詳細

日本農薬株式会社 様

日本農薬株式会社

紹介動画

日本農薬株式会社様は、農薬の研究開発から製造、販売までを一環して行う、研究開発型企業です。 拡大が著しい世界の農薬市場に対して、グローバルな営業活動を展開し、現地顧客のニーズに密着した商品開発を行っています。 同社が2013年にeセールスマネージャーを導入した経緯や効果について、海外マーケティング部長・チーフの西松様、運用ご担当されている企画業務部チーフの藤田様、同チーフ補佐の前田様にお話を伺いました。

日本農薬株式会社様の概要

1928年に創業した日本農薬様は、日本初の農薬専業メーカーとして、農薬の研究開発から製造・販売まで一環して行う研究開発型企業です。「グローイング・グローバル」というビジョンの掲げて国内だけでなく海外でも積極的に事業を展開しています。拡大する世界の農薬市場に対応するために、ヨーロッパ、アメリカを中心に市場の成長が著しいブラジルやインド、中国などに営業の拠点を築き、様々な国や顧客のニーズに応じた営業・開発活動を行っています。また、農薬にとどまらず化学品や医薬品にも業容を拡大し、積み重ねてきた研究開発力と営業力で積極的に事業を展開しています。

拡大する営業・開発活動の情報共有に課題

eセールスマネージャーを導入したきっかけを教えてください。

人員増加に伴う情報共有の難しさ

当社は近年積極的に、グローバルに事業を展開していますが、海外事業の拡大に伴い、人員が増えたことで情報の共有が難しくなってきました。 また、事業の特性として、商品開発の段階から海外の顧客と協力して、実際に販売に至るまでの間に様々なディスカッションがなされるため、商品が発売されるずっと以前から商談、ネゴシエーションが始まっているような状況があります。また、商品のライフサイクルも長く、販売のライセンス先を頻繁に変えることもないため、つきあいが長い顧客との商談情報や過去の利益を十分に把握しておく必要がありました。 従来は、主にExcelを使ってこのような情報を管理をしていましたが、日々刻々と状況が変化する中で、タイムリーに情報を共有できない、増人員増加によるメンバーの入れ替えや担当者の交代の中で情報の引継ぎが上手くいかない等の問題が発生していました。

タイムリーな情報共有の必要性

農薬の開発には非常に長い時間を要します。例えば、病害虫に対する効果を試験する必要がありますが、その対象となる作物の栽培時期を逃してしまうと、それだけで開発が半年や1年の単位で遅れてしまいます。情報をタイムリーに共有できないことで、不用意に開発の進捗が遅れてしまうような開発ロスを無くしたいという思いがありました。

eセールスマネージャーの選定

eセールスマネージャーを選定した理由は?

現場からの強い要望で導入を決定

営業現場からeセールスマネージャーを導入したいという要望があり、導入の検討を開始しました。情報の履歴を追うことができること、そして情報をアップトゥデートに参照することが可能で、開発案件、商談案件の可視化ができるところに最大のメリットを感じて導入を決定しました。SFAの導入にあたり、何社かのシステムを検討しましたが、ソフトブレーンのアフターサービスが他社よりも良かったことが、eセールスマネージャーを選んだ一番の決め手になりました。

[eセールスマネージャーの導入と効果(1)] 現場の意見を踏まえたSFAの運用

導入後の活用促進策や効果を教えてください。

導入後に生じた運用への壁

導入した当初は、報告書の提出など従来のやり方と変わってしまうことに抵抗感を覚える従業員もいました。また、個人のITリテラシーの差がボトルネックとなって、興味をもって積極的に取り組む人と、そうでない人の間で活用に差が出てしまいました。「あれもこれも」という形で、入力項目などをかなり細かく設定していたため、活用したくても入力に手間がかかってしまう状況もありました。最初に多数の案件登録を行いましたが、その後継続して情報が登録されず、活用されているとはいい難い状態でした。

活用促進への取り組み

eセールスマネージャーの利用状況を詳しく知るために対象者全員にアンケートを実施し、活用できている機能とできていない機能を把握したり、不便に感じている部分や、今後の活用方針に対する意見を集約して運用の見直しに活かすようにしました。また、「案件検索」や「案件リスト」など、活用してほしい機能が十分に使われていないような場合には、企画業務部で操作説明会を開催して、まず使い方を知ってもらうことから利用を促進するようにしました。

現場の意見を踏まえた運用ルールの作成

アンケートの結果を受けて、企画業務部の他にも営業担当者、マーケティング部の各グループから担当者を選定して、eセールスマネージャー利用促進のプロジェクトチームを立ち上げました。eセールスマネージャーを一番使ってほしい営業担当者とマーケティング部の担当者が利用促進プロジェクトチームに参加したことで、「海外出張で得た情報をどこに記載すればいいかわかりにくい」といった具体的な課題が明らかとなり、それを元に、より実用的な運用ルールへと見直しをすることができました。運用ルールの改定やシステムのカスタマイズを検討する時は必ずプロジェクトチームで協議して、その結果この様に変えていきますという事をメールで全従業員に送って見てもらうようにしています。現場の代表者の意見を盛り込んで、使いやすくする努力をしているので、もっと使ってくださいというメッセージにもなります。

入力項目のシンプル化で使いやすく

導入当初は開発(各国での上市・拡販)と営業にフェーズを分けて、それぞれに情報を入力する形で運用していましたが、海外出張時には営業担当者が顧客と営業・開発両方について打ち合わせてくるので、それぞれのフェーズに重複して入力する必要がありました。 これを一本化することで、営業の情報でも開発の情報でもひとつの報告書の中で完結できるようになりました。入力もできるだけシンプルにして、例えば、その国での開発プロセスの段階と、対象とする病害虫、薬量の設定、申請・登録の見込み、対象作物の市場規模、といった必要最低限の項目以外は、コメント欄に書いてくださいという形にしています。

アフターフォロー

活用が進む中で様々な変更点や改善点が出てきますが、ソフトブレーンはユーザー視点に立って様々な改善を検討して下さり、クイックに対応してくれています。我々は専門用語を多用したり、事業内容に即した特殊な運用を行っていますが、そういった変更も非常に丁寧かつ迅速です。ソフトブレーンの営業担当者、活用支援担当者とも密にコミュニケーションをとって、当社のビジネス形態を踏まえた色々な提案をして頂けているので、非常に助かっています。

[eセールスマネージャーの導入と効果(2)] 情報共有とコミュニケーションの効率化

具体的な効果についても教えてください。

グローバルな営業・開発活動に効果

海外に事業拠点や現地子会社、駐在事務所があり、そこの従業員もeセールスマネージャーを利用することで、導入前は自分が管轄する地域の営業担当者、開発担当者とメールや電話でのやりとりを中心となっていたコミュニケーションがよりタイムリーで密なものになったと感じています。また、自分が担当している国以外の情報も入手することができるので、自分の担当している国では発売していない製品をすでに発売している他国の事例なども、自分の国での営業活動、開発活動に活かすことができるようになっています。

タイムリーな情報共有とフィードバックの実現

eセールスマネージャーが活用されることで、社員間のスケジュールの把握や個別の案件の進捗なども、タイムリーに情報共有ができるようになりました。マネージャーも部下からの活動報告に対するフィードバックがやりやすくなっています。案件の日々の進捗をきちんと把握できるようになり、気になる報告に対してはその場で業務指示を出すこともできるので、リアルタイムにコミュニケーションがとれるようになりました。

情報共有のための時間を縮小して会議が効率的に

導入以前は、情報共有のためのミーティングに時間を割いていましたが、導入後は事前に情報を共有できているので、ミーティングでも共有した情報をベースにして、どのような対策を打てるのか、どのようなアクションを起こすのかといった具体的なことのディスカッションに時間を使えるようになり、とても効率的になっています。

今後の展望

情報の活用

現在は活動報告に対するフィードバックなど、コミュニケーションツールとしての活用が主ですが、eセールスマネージャーがより活用されることで、日々刻々と変わる情報が蓄積、網羅されるようになります。その情報を今後の販売状況解析や管理といったところに使っていきたいと思っています。さらに販売実績の管理や数字に基づいた中期計画の作成など、よりデータベースを活用できるのではと期待しています。

その他の導入事例

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