導入事例詳細

東邦レオ株式会社 様

東邦レオ株式会社 様

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マンションやビルなどの緑化システムの設計から販売、施工までを手がけ、屋上緑化資材業界をリードしてきた東邦レオ様。しかし、競合他社が増え始めると、営業力のさらなる強化が必要となってきた。そこで、自社内で進めていたプロセスマネジメントをさらに強化するため、2003年12月に「eセールスマネージャー」を導入。本格稼働を始めた2004年4月からわずか1年間で異例の逸注率を削減させることに成功している。

環境資材業界のリーダーが営業力のさらなる強化に乗り出す

東邦レオの創業は1965年。緑化資材やエコ建材にいち早く注目し、その開発や販売を通じ、都市の環境改善に貢献しながら、心豊かで安心感のある空間づくりを目指してきた。まだ日本の企業が高度成長に浮かれていた時代から環境問題と正面から向き合い、試行錯誤を繰り返して磨かれてきたその技術力は他社を大きく引き離し、この分野を常にリードする存在となった。「癒し」ブームや「緑化条例」など追い風もあり、バブル期以降もその業績は堅調に推移していた。しかし、最近は競合他社が増え、先行者メリットも薄れつつあったという。 「それまで緑化や環境対策といえば、当社が一歩進んでいた存在。極端にいえば、営業をしなくても依頼が次々と舞い込んでくるような状態でした。しかし、競合他社が増えると、コンペで業者選定するケースなども多くなるなど、営業力が問われ始めたのです。それまでの組織運営や経営を見直し、改革を進めなければなりませんでした」と緑化関連事業部副部長の岡崎富夢氏は語る。 営業力強化のため、まず自社内でプロセスマネジメントを目指すことになった。社員から提出された文書を入力してPCで管理することから始めたが、ほどなく、その膨大な作業量に担当者が悲鳴を上げる。 「毎週、土日も出勤して何とかこなしましたが、そろそろ限界でした」と緑化事業部マーケティング担当の林恒太氏は振り返る。そんなとき、林氏のMBA時代の友人からeSM(eセールスマネージャー)を紹介された。

入力率100%達成した社員気質。eSMを最大限に活用できる企業風土

「eSMの最大の魅力はその操作性。Web上から入力できるので、LAN経由の社内のPCだけでなく、外出先や携帯からでも入力できるようになりました。また、入力したデータが加工しやすいのもeSMならではだと思います」(林氏)。 こうしてeSMが2003年12月から同社緑化関連事業部に導入され、翌2004年4月から本格稼働を開始した。導入直後は一部の営業部員から入力項目が多く、面倒だという声も上がったが、「一度始めたら徹底的にやる」という社風のもと、本格稼働後は100%の入力率を達成している。 「こうした社風はeSMの運用上、非常に大切なことだったと思います。リーダーや上司も部下にただやらせるのではなく、営業案件に課題があれば、一緒に対策を考えて、ともに行動、参加していくという社員気質があり、こうしたことがeSMを活用できる下地になったのでしょう」(岡崎氏)。 また、当初は案件の進捗管理から売上げ管理までeSMで管理しようとしたが、まずは進捗管理だけにしぼり、運用したことも100%の入力率に貢献したはずだという。 同社では各案件について、1. 未アプローチ、2. アプローチ中、3. 見積もり中、4. 交渉中、5. 契約という五つの段階にプロセスを分けて進捗管理を行っている。eSMを利用することで各案件をプロセスごとに簡単に整理することが可能になった。2週間に1回、この結果をもとに会議を行い、案件に優先順位をつけるなど、営業部全体で進捗管理に取り組む。 「得たい結果を得るためにどうすればいいかを営業部全体で考え、行動していくことを徹底しています。行動して得られなかったケースはまだしも、まずは行動しなくて得られなかったケースをゼロにしたかったのです」(林氏)。 そして、どの製品がどのプロセスで逸注(契約不成立のこと)しているかを分析したところ、意外なことが分かったこともあった。 「それまで、多くの逸注原因は価格だろうと考えていました。しかし、ある製品では第2段階のアプローチ中に50%の逸注が起きていたんです。すぐに担当営業マンだけでなく、営業支援部隊がフォローするようにしました」(林氏)。 その結果、その製品のアプローチ逸注率は12.5%に激減した。 「本格稼働後、1年間に蓄積されたデータを見ると、逸注した案件の50%はフォローしようがない理由でした。案件に対してまず行動していたことがよく分かります」(岡崎氏)。

継続的な利益を上げられる企業へ。経営の効率化に不可欠なeSM

「企業には二つのタイプがあると思います。一つは時流に乗って一気に成長を目指すIT関連企業のような会社。もう一つは会社経営の原理・原則にのっとった会社です。当社が目指しているのは後者で、地道に継続的な利益を上げられるようにしていきたいと考えています。そのためには、10人必要だったところを5人でできるようなプロセスにするような、経営の効率化を進めていくかが重要になります。そして、それを実現するためにはeSMのようなツールが不可欠なのです」(岡崎氏)。 短期的な経営戦略として営業プロセスの改善・強化があり、中・長期的な経営戦略には商品力の強化を挙げる同社。eSMで効率化された営業日報には新たに顧客の市場情報や競合情報、そして自社への要望などの項目が新たに追加された。現場からの情報を商品開発にもフィードバックさせるのだという。また現在、eSMに加え、別のマネージメント・システムも併用し相互補完させているが、進捗管理に加えて今後は売上げ管理もマネージメント・システムに組み込んでいくことも考えている。 岡崎氏はeSMだけでなく、ソフトブレーンについても「老舗企業のようなしっかりとした雰囲気がある」と評価する。「いかにシステムが優れていても、それを運用するのは結局は人です。そこに信頼関係がなければうまくいかないはず。その点、ソフトブレーン社はサポート体制が整っていて、対応も早く、信頼できる会社。今後もeSMを通じてもっと両者の協力関係を深めていきたい」。 今後も東邦レオの目指す「継続的な利益のあがる会社」の実現に向けて、eSMの作り出すプロセスマネジメント力が効果を発揮してくれるはずだ。

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