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アップセルとは?顧客単価を引き上げる成功・失敗事例を徹底解説!
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アップセルとは?顧客単価を引き上げる成功・失敗事例を徹底解説!

営業成績をアップさせるためには、お客様により高価格帯の商品を購入してもらい、顧客単価ベースを一律で引き上げることが有効です。
しかし、顧客単価を引き上げたり、乗り換えを促すためには、営業スキルやノウハウが必要。

そこで有効となるマーケティング戦略が、「アップセル」という手法です。

本記事では、アップセル導入に際して押さえるべき基本情報や導入のポイント、施策の成功・失敗事例にフォーカスして解説します。

アップセルの意味と役割

まずはじめに、セールスやマーケティングにおいてアップセルが担う意味や役割について解説します。

アップセルの概要

アップセルとは、顧客により高い商品やサービスを購入してもらうことを指し、顧客一人当たりの単価を向上させるための手法です。

新規及び既存顧客に対して、アップセルの有効活用で上位モデルやより高額な商品、サービスを薦め、効率的に顧客単価を引き上げることができます。

アップセルの効果ををより高めるために不可欠なメリットやポイントについての解説はこちらを参考にしてください。

https://www.e-sales.jp/eigyo-labo/アップセルを成功させるための具体的手段-4615

クロスセルとの違いとは

より高価な商品やサービスを購入してもらう手法であるアップセルに対し、クロスセルは、別の商品やサービスをセットで購入してもらうことで顧客単価を向上させる手法です。

例としては、パソコンの購入を検討している顧客に対し、セキュリティソフトや付属商品をまとめて購入することを薦める手法がクロスセルです。

クロスセルのメリットや導入のステップについて知りたい方は以下を参考にしてください

https://www.e-sales.jp/eigyo-labo/クロスセルは結局何をどうすれば?-%E3%80%80思考フレー-3305

アップセルおよびクロスセルを行う目的は、顧客単価を向上させることで共通していますが、それぞれを成功させるためには、顧客の情報やニーズを正確に把握・分析していなければなりません。
ただの押し売りや、不要な商品の販売ではないということを覚えておきましょう。

アップセル導入の3つのポイント

本章では、アップセル導入に際して押さえておきたいポイントを3点に集約して解説します。

①顧客情報の正確な把握

アップセルを成功させるには、顧客情報を正確に把握するようにしましょう。

一般的にアップセルがうまくいくセグメント(客層)は、自社の商品やサービスに対するロイヤリティが高い顧客と言われています。
ロイヤリティが低い顧客に対しても画一的な手法を取り入れてしまうと、逆効果になってしまう恐れがあります。

そのため、アップセルを導入する際はロイヤリティの高い顧客の抽出が不可欠で、顧客情報やニーズを正確に把握することが重要です。

効率よく顧客情報を分析するには、顧客情報を一元管理し、可視化・分析することで最適なアプローチが行えるCRMなどのツールを活用しましょう。

CRMの特徴や背景、メリットなどの基本的な情報を知りたい方は下記を参考にしてください。

②アップセルに結びつく商品設計

アップセルの導入をスムーズに行うには、自社の商品やサービスが「まとめ買い」や「上位カテゴリーの商品を薦める」、「各種コース・カテゴリーへの引き上げ」に対応したラインナップ設計になっているかも重要です。

たとえば、購入を検討している商品のカテゴリーから複数ラインナップがなければ選択肢を与えることもできませんし、複数の商品群を有していても「送料無料」や「割引」、「増量」など顧客に対してメリットやベネフィットがなければ、アップセルに繋げることは難しいでしょう。

③エンゲージメントを高める顧客の育成

アップセルを成功させるには、顧客を育成していく過程でエンゲージメントを高め、継続的な関係性を構築することが重要です。

顧客との信頼関係を高めるためには、営業スキルや最適なタイミングでのアプローチなど、営業力の向上が不可欠と言えます。
また持続的かつ高品質なアップセル施策にするためには、顧客情報の共有や分析、改善を繰り返すしてPDCAをまわすことも必要でしょう。

PDCAを効率的に回すポイントについて知りたい方は以下を参考に

アップセル導入の成功事例

ここからはアップセル導入したことで成功した企業の事例を紹介します。

株式会社 大塚商会

大塚商会は、中堅・中小企業市場で圧倒的な存在感を誇る企業です。
業務領域も、ITソリューションサービスや「たのめーる」や「たよれーる」など幅広い事業を手掛けています。

大塚商会の成功要因の一つとして挙げられているのが、顧客企業に対してアップセルやクロスセルを実現するCRM(顧客管理)の効果的な運用です。

大塚商会では、独自開発したCRMを活用したタイムリーな顧客情報の把握や商談の進捗状況の可視化により、営業現場にアップセルおよびクロスセルの概念を浸透することに成功しています。

参考:https://colleagues.co.jp/sales-lab/up-sell/#CRMiPad

株式会社 ヤクルト球団

プロ野球球団「ヤクルトスワローズ」を運営する株式会社ヤクルト球団では、顧客のロイヤリティおよびアップセルを向上させるのため以下のような施策を導入しています。

ヤクルトスワローズの球団公式ファンクラブ「Swallows CREW」には、ライト会員をはじめ、キッズ会員、レギュラー会員、ゴールド会員、プラチナ会員の5つのグレードが存在します。
そして、キッズ会員以上から貰える入会特典の中でもCREWユニフォームが、顧客のロイヤリティ向上に大きく影響しているということがわかりました。

そこで、プラチナ会員になると選択できる入会記念品にコーチジャケットなどのアウターを加えた結果、プラチナ会員の獲得に成功しました。

それ以外にも、会員グレードに応じた入会特典の差別化を図ることで、毎年のプラチナ会員およびゴールド会員の入会者が早期に定員に達すると言う成果を挙げています。

参考:
https://www.emotion-tech.co.jp/resource/2017/upsell_crosssell#i-4
https://www.yakult-swallows.co.jp/pages/fanclub/

アップセルの失敗事例

アップセルを導入しながらも、その特徴やポイントを正確に把握できておらず、失敗に終わった事例も数多く存在します。

具体的な事例を挙げて、なぜ失敗に至ったのかを解説します。

失敗事例「百貨店」

ここで失敗事例として紹介するのは「百貨店業界」。

百貨店業界では近年、顧客の売上単価が減少している課題にフォーカスして、アップセルおよびクロスセルの導入が相次いで行われています。

成長戦略においては、1人の顧客が取引(購入)を開始してから終わるまでにどれだけの利益をもたらすかを算出した「LTV(Life Time Value)」を狙うのか、来店する動機を創出し「顧客数の増加」を狙うのか、どちらかをベースとした戦略が求められるもの。

そこで百貨店の多くが「オムニチャネル」という概念のもと、実店舗での販売とネット通販が相互補完しあう形を、先端のIT技術を駆使して構築し、魅力的な商品を軸とした「顧客数の増加」戦略を行おうとしました。

しかし、従来のビジネスモデルでは、顧客や商品データの蓄積および分析を行う体制が整備されておらず、顧客データベースの集約により得られる顧客の嗜好や動向、購買行動をしっかり分析できませんでした。

その結果、百貨店業界でのアップセルに対する施策の大半は失敗に終わり、様々な技術を駆使してビッグデータを有するIT通販企業に対し、遅れをとっているのが現状です。

参考:https://diamond.jp/articles/-/70849?page=5

アップセルを戦略に取り入れて効率的な営業活動を具現化しよう!

本記事では、効率的に顧客単価を引き上げることで、営業の成果や売り上げ拡大に寄与するアップセルの解説をしてきました。

ポイントを押さえたアップセルの導入により、効率的な営業活動をはじめ、将来的なマーケティング戦略や商品開発、さらには長期的な経営戦略の立案に繋げることができます。
また、アップセル実施のためにも重要な顧客情報の管理を適正かつ効率的に行うためには、SFA及びCRMの活用が不可欠です。

アップセルの効果を最大化するため、営業スキルやノウハウは属人化させず、従業員間で標準化できるようにあわせてSFAやCRMといった顧客管理システムの導入を検討することもおすすめです。

導入に失敗しないためのポイントについてはこちらにまとめてあるので、本記事とあわせて読むことをおすすめします。

またアップセルの導入に向けて、自社組織の営業力を強化したい担当者の方は、以下でノウハウを無料提供しているため参考にしてみてください。

 

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