【2026年版】建設業向けCRMおすすめ5選!導入メリットや選び方、費用目安を解説
慢性的な人手不足を抱える建設業界において、CRMの導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。建設業向けCRMの活用は、業務効率化に役立ち、顧客満足度や売上の向上につながります。
とはいえ、「案件ごとに取引内容が大きく異なる」「ノウハウの言語化が難しい」といった特性から、建設業界ではCRMがあまり活用されていないのが現状です。
本記事では、業界内でCRMの普及が進んでいない背景や導入によるメリット、最適なシステムの選び方などについて解説します。おすすめの製品も紹介するので、参考にしてください。
建設業向けのCRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の頭文字を取った用語で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。
顧客関係管理とは、顧客の基本情報や商談履歴、問い合わせ内容などを一元管理し、良好な関係を維持するために活用することです。顧客関係管理のために使用するシステムもCRMと呼ばれます。
建設業向けCRMは、顧客情報を見積書や図面と紐づけて管理できるなど、建設業特有の業務フローに適合する機能が備わっていることが一般的です。
複雑で長期にわたる案件であっても管理しやすくなり、業務の効率化に役立ちます。顧客への適切なフォローが可能になり、顧客満足度の向上にも貢献するでしょう。
建設業でCRMが普及していない背景
活用すればさまざまなメリットがあるCRMですが、建設業界は他業界と比べて導入があまり進んでいないのが現状です。
ここでは、なぜ建設業界ではCRMの普及が進んでいないのか、その主な背景を詳しく解説します。
案件ごとに内容が大きく変わる
建設業界では、扱う案件ごとに業務内容が大きく異なるほか、1つの案件でかかわる関係者の数が多く、案件ごとに協力業者が変わることも珍しくありません。汎用的なCRMでは、案件単位での管理はできても、顧客と複数案件との関係性を管理しづらくなりがちです。
かといって、自社にあわせてシステムをカスタマイズしようとすると、多額の費用と手間がかかります。こういった事情が、CRM導入が進まない要因の一つとなっています。
ノウハウを言語化・データ化するのが難しい
建設業界では、従業員の個人的なつながりで案件を獲得するケースも少なくありません。
感覚的な要素が多いため、案件獲得に必要なノウハウを言語化・データ化してシステムに落とし込むことが容易ではなく、関係者間で共有して業務に生かす形が取りづらい傾向にあります。
こうしたノウハウは担当者の経験や勘に基づく暗黙知であることが多いため、マニュアル化にも限界があるのも、建設業界でCRMの普及が進まない理由の一つです。
IT人材が不足している
建設業界では慢性的な人手不足が続いており、デジタルツールの導入や運用を担えるIT人材の確保は課題となっています。紙の帳票やホワイトボード、FAX、電話などを使った業務が残っていることも多いため、従業員が新しいデジタルツールの操作に慣れるまで時間がかかるケースもあります。
さらに、建設業では工事の種類や規模、担当業務などによって必要な機能が異なるため、自社の業務フローに適したデジタルツールを見極めるのは容易ではありません。ITに詳しい人材が不足している企業では、各ツールの機能や操作性を十分に比較・検討できず、自社に適したツールを選定できない可能性もあります。
その結果、自社の業務フローや現場の使い方に合わないCRMを導入してしまい、入力作業の負担が増えたり、必要な情報を管理できなかったりすることで、十分に活用されないケースもあります。
また、導入後の操作方法の周知や運用ルールの整備を担う人材が不足していることも、CRMが現場に定着しにくい要因です。
建設業におけるCRMの導入メリット
さまざまなハードルがあるとはいえ、CRMを取り入れることは、建設企業に以下のようなさまざまなメリットをもたらします。
- 顧客・案件情報を一元管理し共有できる
- 営業活動の効率化と受注率の向上が期待できる
- 部門間での連携強化に役立つ
それぞれのメリットの具体的な内容を見ていきましょう。
顧客・案件情報を一元管理し共有できる
CRMを導入する大きなメリットの一つが、情報を一元管理し、関係者間で共有できるようになることです。
建設業界では、案件担当者が紙ベースやExcelなどで顧客情報を管理しているケースが多く、属人化が起きがちです。CRMを導入して関係者間で情報を共有できるようになれば、担当者がいないときでも、誰がどの案件をどこまで進めているのかすぐに把握できるようになります。
また、見積書や図面データなども顧客情報と紐づけて、クラウド上で共有することも可能です。「言った」「言わない」といったトラブルの防止や、業務の属人化解消に大きく役立ちます。
営業活動の効率化と受注率の向上が期待できる
営業活動の効率化も、CRMの導入によって得られるメリットの一つです。たとえば、システムを使って「前回のリフォームからもうすぐ10年経つ顧客」を抽出して点検や再リフォームの案内を送るなど、適切なタイミングでのアプローチができます。
成約率の高い担当者の行動履歴を分析してアプローチ方法を共有すれば、部署全体での営業力の底上げも可能です。個人のつながりなどに頼らず、新規案件を受注できる確率が上がるでしょう。
部門間での連携強化に役立つ
CRMを活用すれば、営業がヒアリングした顧客の要望や現場における注意点などを、後工程の部門に正確に引き継ぐことが可能です。そのため、営業・設計・施工といった1つの案件にかかわる各部署の連携の強化にもつながるでしょう。
伝達漏れによる施工ミスの防止にもつながるため、工期の遅延も防げます。担当者に伝えたことが現場できちんと反映される状態は、顧客満足度の向上や信頼関係の構築にも貢献するでしょう。
アフターフォローが充実し顧客満足度の向上につながる
建設業では、特に物件を引き渡した後のメンテナンスや定期点検が重要になります。CRMを導入すれば、竣工日や保証期間などを登録して簡単に確認できるようになるため、たとえば「引渡日から1年後の点検日」などの通知も自動で受け取ることが可能です。
きちんとアフターフォローを実施する姿勢は、顧客の信頼獲得や顧客満足度向上につながります。将来リフォームが必要になったときに頼んでもらえたり、新たな見込み客を紹介してもらえたりする可能性が高まるでしょう。
建設業向けCRMの選び方
業界構造や業務内容が特殊な建設業界の企業がCRMを選ぶ際は、ニーズに適した機能を持つシステムを選ぶことが大切です。特に、以下の3点を意識して選びましょう。
- 建設業特有の業務フローに対応できるか
- 現場の人間でも使いやすい仕様・設計か
- 営業支援システム(SFA)も備わっているか
それぞれのポイントを見ていきましょう。
建設業特有の業務フローに対応できるか
CRM選びで重要なポイントの一つが、建設業界特有の業務フローに対応できるかです。汎用性の高いCRMでは、案件ごとの工程や複数の業者との複雑な関係性などを適切に管理するのは容易ではありません。
建設業界向けのテンプレートが用意されている製品か、自社の業務フローにあわせて必要な項目を柔軟にカスタマイズできる製品を選ぶ必要があります。CRMにもさまざまな種類があるため、業界特化タイプか柔軟性や拡張性が高いタイプを選ぶのがおすすめです。
現場の人間でも使いやすい仕様・設計か
業務の特性上、営業担当者や施工管理者は外回りや現場作業など、外に出ている時間が長くなりがちです。そのため、スマートフォンやタブレットなどの端末からでもストレスなく閲覧・入力できる仕様であることが欠かせません。
また、現場の従業員の中には、ITツールの操作に慣れていない人や抵抗がある人もいるでしょう。複雑だったり操作に専門的な知識が必要だったりすれば、現場になかなか浸透せず、形骸化する恐れがあります。
そのため、不慣れであっても直感的に操作できるシンプルな画面設計であることも重要な指標となるでしょう。
営業支援システム(SFA)も備わっているか
SFAとは、Sales Force Automationの頭文字を合わせた用語で、日本語では「営業支援システム」と呼ばれます。CRMは顧客関係を支援するシステムであるのに対し、SFAは営業活動にフォーカスして支援するシステムです。
SFA機能も備えているCRMであれば、顧客管理だけでなく営業活動にも役立ち、成約率の向上につながります。
建設業におすすめのCRM5選
数あるCRMの中から、建設業の企業におすすめの製品として以下の5選を紹介します。
- esm(eセールスマネージャー)
- Kintone
- AnyONE
- Zoho CRM
- Salesforce Sales Cloud
特徴や費用目安を確認し、目的や予算に合うものを選んでください。
esm(eセールスマネージャー)
esm(eセールスマネージャー)は、ソフトブレーン株式会社が提供する国産のCRM/SFAツールです。CRMとSFAの両方の機能が備わり、建設業界における営業活動を強力にサポートします。
担当者が一度入力すれば、スケジュールや日報、顧客情報、案件進捗などが同時に更新できるシングルインプットが大きな特徴です。マルチデバイスにも対応しており、外出先からスマートフォンで状況報告できます。
ITツールに不慣れな従業員でも、直感的に使いこなせて操作負担が少ないため、抵抗が少なく、定着しやすいでしょう。導入後も専任の担当者が伴走してサポートするため定着率は95%と高く、わからずにそのままになるといった心配がありません。
機能性だけでなく、手厚いサポートを求める会社にも向いています。
| 特徴 | ・一度の入力で多数のデータが同時に更新 ・すべての顧客接点情報がダッシュボードに集約 ・定着までフォローする安心のサポート体制 |
|---|---|
| 初期費用の目安(税別) | 要問い合わせ |
| 月額料金の目安(税別)/ユーザー | ・Basic:3,500円 ・Professional:6,000円 ・Enterprise:1万2,500円 |
| 無料トライアルの有無 | 30日間あり |
| 公式サイト | https://www.e-sales.jp/ |
Kintone
Kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するノーコードのクラウドサービスです。画面に用意されたパーツをドラッグ&ドロップして組み合わせることで業務アプリを簡単に作れます。
コードを書く必要がなく、AIのサポートもあるため、プログラミング知識がない従業員でも必要な業務アプリを手軽に作れる点が大きな特徴です。
建設業界で導入している企業も多く、顧客関係管理(CRM)機能のほか、見積書管理や日報作成、図面共有など業務に必要なアプリを、従業員が作成し活用しています。
建設業界特有の複雑な業務フローや独自の管理項目にも対応でき、必要に応じて機能を増やしていくことも可能です。自社の業務フローに合わせ、システムを柔軟に運用したい建設会社におすすめです。
| 特徴 | ・ノーコードとAIで業務アプリを構築 ・連携できる外部サービスが豊富 ・アプリ上のデータに対するコメント・アドバイスが可能 |
|---|---|
| 初期費用の目安 | 無料 |
| 月額料金の目安/ユーザー | ・ライトコース:1,000円 ・スタンダードコース:1,800円 ・ワイドコース:3,000円 |
| 無料トライアルの有無 | 30日間あり |
| 公式サイト | https://kintone.cybozu.co.jp/ |
AnyONE
AnyONEは、建設・建築業界をよく知る建材流通商社のナカザワ建販が開発した、オールインワンの業務管理システムです。工務店やリフォーム会社、専門工事会社など、建設・建築業界に特化した内容で、実務に必要な機能が豊富にそろっています。
たとえば、顧客関係管理(CRM)機能はもちろん、見積作成や実行予算管理、工程表の作成、アフターフォローまで対応可能です。汎用的なCRMとは異なり、もとから建設・建築業の業務フローに特化した設計になっているため、導入後すぐに業務に活用できます。
顧客の問い合わせから図面や写真、見積書まで紐づけて一元的に管理でき、必要なタイミングですぐに必要な情報を引き出し、適切に対応できます。
また、 Excelのような見た目・使用感であるため、ITやデジタルツールに苦手意識を持つ従業員でも、抵抗感なく使えるでしょう。建設業特化で使いやすいシステムを求める会社におすすめです。
| 特徴 | ・建設・建築業界に特化 ・CRMを含む業務プラットフォーム ・Excelのようなシンプルな画面 |
|---|---|
| 初期費用の目安 | 要相談 |
| 月額料金の目安 | 要相談 |
| 無料トライアルの有無 | 14日間の無料トライアルが可能(条件あり) |
| 公式サイト | https://www.any-one.jp/ |
Zoho CRM
Zoho CRMは、海外発のグローバルなCRM/SFAツールです。比較的コストを抑えて利用できる点が大きな魅力で、世界で30万社以上の企業が導入しています。
初期費用はかからず、1ユーザーあたり月額2,000円以下(年間契約の場合)のプランもあるため、低コストでCRMシステムを利用したい中小規模の建設会社でも導入しやすいでしょう。
特に建設業では、問い合わせから契約までが長期にわたることも少なくありません。後で食い違いが起きないように、案件の進捗状況や顧客・関係者間のやり取りをきちんと把握しておくことが大切です。
Zoho CRMなら、案件ごとの商談状況や顧客とのやり取りを一元管理でき、関係者がいつでも確認できるため、対応漏れや引き継ぎミスの防止に役立ちます。コストを抑えつつ、システムを本格的に活用したい会社におすすめです。
| 特徴 | ・世界で幅広く使われているグローバルツール ・比較的低コストでの導入が可能 ・使い方が学べるダウンロード資料・動画を提供 |
|---|---|
| 初期費用の目安 | 無料 |
| 月額料金の目安 (年間契約の場合) |
・スタンダード:1,760円 ・プロフェッショナル:3,260円 ・エンタープライズ:5,660円 ・アルティメット:7,360円 |
| 無料トライアルの有無 | 15日間あり |
| 公式サイト | https://www.zoho.com/jp/crm/ |
Salesforce Sales Cloud
世界でもトップクラスのシェアを誇るCRMです。顧客管理機能やデータ分析機能に優れ、建設業界でも中堅から大手の建設企業・ゼネコンを中心に導入が進んでいます。
顧客情報や商談プロセスの管理はもちろん、高度なレポート機能やダッシュボードを活用して、売上予測を立てたり営業活動のボトルネックを分析したりすることが可能です。カスタマイズ性にも優れており、自社の業務フローにあわせて柔軟に運用できます。
近年はAgentforceと呼ばれる強力な自立型AIを搭載し、より高度な運用も可能です。ただし、使いこなすためにはある程度のIT知識を持った人材が必要なため、中小よりも大手向けのCRMといえるでしょう。
特に、ITツールに抵抗がある従業員が多い場合などは、慎重に検討することをおすすめします。
| 特徴 | ・世界で15万社以上が利用 ・高いカスタマイズ性・拡張性 ・自立型AIエージェント「Agentforce」搭載 |
|---|---|
| 初期費用の目安 | 要問い合わせ |
| 月額料金の目安 | ・Free Suite:0円 ・Starter Suite:3,000円 ・Pro Suite:1万2,000円 |
| 無料トライアルの有無 | 30日間あり |
| 公式サイト | https://www.salesforce.com/jp/ |
まとめ
建設業界におけるCRMの導入は、「属人化しやすい顧客管理や営業プロセスを可視化・共有できる」「部門間の連携強化や顧客への適切なフォローに役立つ」などのメリットがあります。
「案件ごとに内容が大きく変わる」「IT人材の確保が難しい」といった課題はありますが、カスタマイズ性が高くて現場でも使いやすいシステムを選べば、定着は可能です。
国産のCRMであるesm(eセールスマネージャー)は、サポートの厚さや定着率の高さに定評があり、建設業界でも多くの企業が導入しています。30日間の無料トライアルも可能なため、お気軽にご相談・お問い合わせください。











































