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間違った「営業スキル」を身につけないための4つのポイント

「営業スキル」について学びたいあなた。大抵の方は書店で「営業のハウツー本」を購入している人が多いと思います。

世の中には、「絶対売れる営業マンの○○の法則」「トップセールスマンになるための○○のコツ」など、様々なタイトルで手に取る本は、なぜ自分の身にならないのでしょうか?

その多くは、

  • 伝説の営業マンのエピソードが書いているだけで、自分に置き換えて、マネができない
  • 内容が「ヒアリング力」「コミュニケーション力」「プレゼン力」など、どんなスキルが必要なのか?の羅列はあるものの、「どうやって身につけるのか?」の具体的内容がない

など、一見、「なるほど」と思いがちだが、いざ自分でやってみようとすると、「???どうやって???」となる場合がとても多いことに気づきます。

今回の内容は2000名以上のTOPセールスマンのノウハウを集約したものに基づいていること、また、「必要なスキル」のみならず、「そのやり方」までの事例が一部含まれているため、再現性が高いです。

つまり、自分でも試せる、ということになります。

それでは、どんな内容なのか?実際にご覧ください。

1章 よくある「営業スキル」の勘違い

間違った「営業スキル」を身につけないための4つのポイント_本

どんな営業のハウツー本を読んでも、ピンとこないのはなぜか?

それは、「ヒアリング力」「プレゼン力」「クロージング力」といった営業スキルの羅列ばかりで、「具体的には?」という問いに対してはケーススタディーとして、「お客様の話をよく傾聴すること」「キーマンを探ること」などとの記載があるものの、「どうやって?」がないケースが圧倒的に多いものです。

その理由は、本を書くようなTOPセールスマンやコンサルタントは、自身の経験を基にそのエピソードを綴っていることが多く、自分は無意識的に当たり前のようにやっているため、その具体論は、「感覚的」であるケースが多いからです。

その証拠に、昔、トップセールスマンだったと言われる上司から「ちゃんとヒアリングしろ」とは言われるものの、「どうやって?」と質問すると「そんなのお客様の目を見ればわかるだろ!」とか言われたりします。

「キーマンに会え!」と言われるものの、「どうやって、お客様の感情を害さないで誰がキーマンなのかを聞きだせばよいのか?」が分からないのです。

また、一昔前にTOPセールスマンだった人が書いた書籍も怪しいです。

なぜならば、バブルの成長期の頃はどんな業種もまだ未開拓顧客が多く、またインターネットなどの情報化が進んでいなかったため、

  • 営業マンは足で稼ぐことが大事だった
  • プレゼン力・クロージング力が大事だった

のです。

2章 なぜ、このような間違った「営業スキル・ノウハウ」の露出が多いのか?

間違った「営業スキル」を身につけないための4つのポイント_なぜ

なぜならば、お客様の知らない情報を訪問で提供し、なるほど、と思ってもらい、競合が来る前にクロージングをする、といった一連の流れが王道だったからです。

何より、「この営業マンは何度も来てくれて熱心だな」という関係構築方法が効果的だったのです。

しかし、時代も変わり、日本も成熟市場となり、また情報化も進んだことにより、

  • HPに記載されているような情報提供を営業マンがわざわざ商談でする価値がなくなってしまった
  • 何らかの競合製品やサービスを導入している可能性も高いため、「カタログ営業」では売れなくなってしまった
  • 顧客も忙しいため、「ただ通われても逆に迷惑になってしまう」ケースも増えてきた

という背景があります。

以下の図は、時代背景に合わせた日本の企業経営者の課題認識調査レポートです。

こちらを見てもわかるように、バブル崩壊後は「売上・シェア拡大」「収益性向上」「人材強化」のTOP3の経営課題でありここ10年以上変わっておらず、日本がどの業界も【成熟市場】に入り、「昔より売ることが難しくなっている」ことがよくわかります。

経営課題認識の推移(「現在の経営課題」)

3章 今の時代にあった「正しい」営業スキルとは?

間違った「営業スキル」を身につけないための4つのポイント_ソリューション

では、今日の日本のような成熟市場においては、どのような営業スキルが求められるのか?

下図のように、モノや情報が溢れ、お客様が商品・サービス選択に悩む時代になってきています。

以前からの御用聞きやモノ売り営業は通用しません。

営業マンの役割は、売ることではなくお客様ニーズを満たすことです。

ニーズを満たす手段として自社の商品・サービスを紹介して結果として購入してもらうことです。

「ソリューション営業」とは、ニーズを傾聴しお客様以上にお客様のことを深遠に考え、お客様の真の課題解決を目指して長期的なWin-Winな関係を構築する営業手法のことです。

この「ソリューション型営業」のスキルが求められる時代となってしまった、営業マンにとってはとても大変な時代に突入した、と言えるのではないでしょうか?

営業スキルの変化

4章 「勘」「経験」「感覚的」でない営業スキルの身につけ方

間違った「営業スキル」を身につけないための4つのポイント_スキルアップ

そこで必要になるのは、この属人的で難しいと言われる「ソリューション型営業」を科学的に実践するための【型】です。

業種業態関係なくTOPセールスマン2000名以上へのインタビューや同行を通じて、彼らが共通して持っていたステップやスキルをまとめた「5ステップ70スキル」というものが存在します。(参考図書:「90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術」 野部剛 著)

そこには、

  • 5ステップ:「事前準備」「アプローチ」「ヒアリング」「提案」「クロージング」という5つのステップ

更にその中に、

  • 70個の必要なスキルがある

と記載されています。

TOPセールスマンは、そのスキルを無意識的に実践していることが多く、なかなかTOPセールスマンだった上司も具体的な指示・指導をしてくれません。

感覚的になってしまっていることがほとんどであることに部下の皆さんはお気づきであり、お困りでしょう。

ひとつ、例を挙げてみます。

この5ステップ70スキル内のヒアリングフェーズ内に(項番39‐46番)「BANT」の確認というスキルがあります。

  • B「予算」の確認
  • A「決裁者」の確認
  • N「ニーズ」の確認
  • T「タイミング」の確認

この4つの指標を聞かなければ、案件を進めてゆく上での具体的な道しるべもないまま、路頭に迷うケースも少なくありません。

※いくら良い提案をしたとしても、予算取りの時期が半年後であった場合は、すぐではない。
※いくら担当者が「面白い!」と言ったとしても決裁者が特定できなければ、お客様内の社内稟議段階で却下されてしまうことも多い。

など、「ちゃんとヒアリングしろ」ではなく、【何を】【どうやって】を具体的にすることが最も重要なのです。

このように、「勘」「経験」「感覚的」に頼る営業ではなく、「営業も科学的」に分解できることを知るべきです。

すぐに「明日から使える・・・」というようなテクニック論だけで、TOPセールスマンになることはできません。

武道や芸の世界と同様、守破離の基礎の【型】を理解して実践し、成功体験を積み上げることこそが、TOPセールスマンになるための近道であることは間違いありません。

(相撲も四股を踏まないで稽古をしないで、横綱にはなれません。野球も練習もしないで甲子園には出られません。目先のテクニックではなく、【型】を知ることこそ、成功者に学ぶ、ということに他なりません。)

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