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対話型AIサービス「Google Bard」とは?ChatGPTとの違いや活用法、注意点を解説
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対話型AIサービス「Google Bard」とは?ChatGPTとの違いや活用法、注意点を解説

Google Bardとは、Googleが開発した対話型AIサービスです。試験運用ながら2023年5月から日本語版もスタートし、同年12月からはYouTubeやGoogleマップ、GmailなどGoogleのほかのサービスと連携できるようになったため、より利便性が向上しています。

ChatGPTと同様の対話型AIでありながら、リアルタイムの情報をベースとした回答を入手できるなどの違いもあり、注目度が高まっています。

そこで本記事では、Google Bardの特徴やChatGPTとの違い、ビジネスでの活用法などをまとめました。利用時の注意点も解説しているため、自社への導入を検討している場合はぜひ参考にしてください。

Google Bardの特徴

Google Bardは最先端の言語処理技術を利用しており、Google検索などと連動していることから、リアルタイムの回答を得られます。主な特徴は以下の通りです。

Google Bardとは

「Google Bard」は、Googleが試験運用中のAIチャットサービスです。Google独自のLaMDAと呼ばれる大規模言語モデルを採用したもので、スマホやパソコンのWebブラウザーを通じて利用できるため、専用のアプリをダウンロードする必要もありません。

Chat GPTなどの対話型AIモデルと同様に、ユーザーの質問への回答や文章の自動生成、言語翻訳、ソースコードの生成、要約といった対応ができます。

Google Bardは2023年3月21日にアメリカとイギリスで実験版が公開され、2023年5月11日からは日本語対応が可能となり、現在無料で利用できます。また2023年12月に拡張機能が追加されました。

LaMDAの使用

Google Bardは、LaMDA(Language Model for Dialogue Applications)という高性能自然言語モデルを利用しています。LaMDAは言語処理の分野において最新技術であると評価されており、Google Bardは最先端の言語処理能力を有しているといえるでしょう。

また2024年1月現在、英語版にのみGPT-4 を凌駕する次世代大規模言語モデル「Gemini」を搭載しています。

Google検索によるリアルタイムな結果を回答

Google Bardでは、Google検索などと連動して回答を行っています。そのため、Web上からリアルタイムの最新情報を得ることが可能で、新鮮で質の高い回答を期待できます。

検索エンジンへのスムーズな移行

Google Bardでは、回答結果の下に「Googleで検索」ボタンを設置しており、このボタンをクリックすると回答に関連するトピックのリンクが表示されます。ユーザーは簡単にGoogleの検索結果に移行でき、関連情報をより詳細に知ることができます。

拡張機能でさらに便利に

Google Bardは2023年12月19日に拡張機能が追加され、YouTubeやGoogle マップ、Google ホテル、Google フライトといった各サービス内で扱っているコンテンツも回答に利用されるようになりました。

また、個人のGoogleアカウントで利用しているGmail、Google ドキュメント、Google ドライブ内のデータについても、チャットの回答に利用できるようになっています。

Google BardとChatGPTの違い

Google BardとChatGPTは、同じ対話型AIモデルではあるものの、回答の精度や関連機能などに違いがあります。それぞれの違いを比較しながら詳しく解説します。

Google BardとChatGPTの比較

Google Bard ChatGPT
言語モデル LaMDA GPT-3(有料版はGPT-4を利用できる)
料金体系 無料 無料版と月額20ドルの有料版
アプリの有無
回答の精度 Google検索情報や各種Googleツールから関連情報を検索しているため、リアルタイム情報で精度も高い 2021年9月までの情報がベース
質問に対する回答数 1つの質問に対して3つの回答 1つの質問に対して1つの回答
連携しやすいシステム、アプリ Googleが提供しているサービス Microsoftのサービス
その他 Kayak/Open Table/ZipRecruiter/Insta cartなどの多くのパートナー企業と連携予定

参考:ChatGPTは業務に使えるか?特徴やメリット・デメリットを解説

言語モデル

Google Bardの言語モデルは、Googleが長年提供してきた、人間のような自然な対話をするために作られたAIであるLaMDAをもとに開発されています。

一方のChatGPTは、主にチャットボットとして使用されることに特化したツールであるGPT-3技術を活用しています。ChatGPTの有料版では、GPT-4を利用できます。

料金体系

Google Bardは試験運用中であり、すべての機能を(追加された拡張機能も)無料で利用できます。ChatGPTは無料版と、月額20ドルでLLM「GPT-4」が利用できる有料版があります。

アプリの有無

Google Bardは、ブラウザで利用できるため専用アプリはありません。一方、ChatGPTには、専用アプリがあります。

回答の精度

Google Bardは、最新のGoogle検索の情報のほかGmail、Google ドキュメント、Google ドライブ、Google マップ、YouTubeなどのGoogleツールから関連情報を検索して、Google Bardの回答内に一括で表示できます。そのため、リアルタイムの情報を得ることができ、回答精度は高いといえるでしょう。

一方、ChatGPTの無料版では、2021年9月までの情報を基に学習しているため、最新ではない情報にもとづく回答になります。ただし有料版では、最新情報を得られます。

質問に対する回答数

Google Bardは、1つの質問に対して3つの回答が提示されるのに対し、ChatGPTは、質問1つに対して1つの回答です。

連携しやすいシステム、アプリ

Google Bardは、Google ドキュメントやGoogle マップ、YouTubeなどGoogleが提供しているサービスと連携できます。ChatGPTはOpenAIが開発しMicrosoftが出資しているため、Microsoftのサービスと親和性が高いのが特徴です。

その他

Google Bardは、KayakやOpenTable、ZipRecruiter、Instacartなどの多くのパートナー企業と連携予定で、今後より充実したサービスが拡がるでしょう。

Google Bardでできること

対話型AIサービス「Google Bard」とは?ChatGPTとの違いや活用法、注意点を解説_Google Bardでできること

Google Bardは情報収集や文章の校正、プログラミングなど、ビジネスシーンで活用できる機能が豊富です。その一部を紹介します。

情報収集

Google Bardではユーザーがテキストボックスに入力した質問に対して、Googleが蓄積した情報から適切な回答を提供してくれます。何かを調べたい、ビジネスヒントを得たい、アイディアが浮かばないといった際に活用すると、最新情報をベースに回答してくれるでしょう。

また、1つの質問に対して3つの異なる答えが提示されるため、情報の多様性を活かして異なる観点からアドバイスを受けられるのも特徴です。

文章の要約

Google Bardは、ニュース記事や論文など長文の要点を抽出してまとめてくれます。Webページ内をコピペして利用するChatGPTと異なり、対象ページのURLを貼り付けるだけでその内容を要約してくれます。

ビジネスシーンでは長文読解やコピペなどの手間が省け、業務負担を軽減できるでしょう。

文章の翻訳

Google Bardは翻訳機能も優れており、Google Bardで翻訳した結果はエクスポートアイコンで、Googleドキュメントに簡単に保存できます。

文章の校正・校閲

Google Bardでは文章の校正・校閲もやってくれるため、時間やコストの削減になります。日本語としてとても滑らかな表現に仕上がるのも魅力です。

プログラミング

ChatGPT同様に、Google Bardもプログラミングが得意です。C++・Java・JavaScript・Pythonなど20以上のプログラミング言語に対応しており、簡単なコードから複雑なものまでさまざまな種類のコード生成に役立ちます。

メールの作成

時間がない時などメール本文を作成するのは手間がかかるものですが、Google BardはGmailとも連携しているため、質の高いメールを作成して保存できます。営業用のメルマガの文面や求人メールなども、時間をかけずに簡単に作ってくれるでしょう。

文章の創作

Google Bardでは、キャッチコピーやビジネス文書、インタビューの台本などの文章を創作することもできます。Googleの各種ツールをベースとしたさまざまな情報をベースに生成されるため、自分にはない知見を活かした名文章を提案してくれるでしょう。

Google Bardを利用する際の注意点

ビジネスにおいても有効活用できるGoogle Bardですが、使う際には注意しておきたいポイントもあります。以下を参考にしてください。

回答は正確ではない可能性に留意する

Google BardやChatGPTなど対話型AIサービス全般に言えることですが、AIは単純に膨大なデータにもとづいて回答を作るため、元データに誤りが含まれていれば正確な回答を得られないことになります。

回答をそのまま鵜呑みにしないで、文章の正確性や論理的なつながりなどを確認し、必要に応じて修正しましょう。

常識的な判断をしていないことにも注意

Google Bardは常識的に良い悪いを判断することなくタスクを実行するため、たとえば悪意のあるソースコードやEメールの文面を生成させて、詐欺に悪用することもできてしまいます。

生成された文章は適切な言葉遣いであるかどうかなどを確認し、法律や常識の枠を超えることなく活用しましょう。

運用ルールを作る

前述のように、Google Bardを使っても正しい情報を得られない可能性もあることから、ビジネスで利用する場合はあらかじめルールを作っておくとよいでしょう。

Google Bardにより自動文章生成や自動翻訳といった面で業務の効率アップを期待できるものの、正しい情報を利用するためにGoogle Bardをどこまで介入させるか、人の目を行き届かせるにはどのような体制で管理するかなどを決めておく必要があります。

情報はアカウント上に保存される

ユーザーが送信した質問や受信した回答、提供したフィードバックなどの情報は、Google アカウント上に保存され、情報ソースとして利用されることになります。気になる場合はオフ設定にする、自動削除する期間を設定するなどの対応をお勧めします。

1度の回答で利用できるのは1つの拡張機能のみ

現状では1回の回答で利用できるのは1つの拡張機能のみで、複数の拡張機能をまたいだ回答はできません。

たとえば、Google マップ、Google フライト、Google ホテルの情報をもとに、移動から宿泊までの一連のガイドを一度に提示することはできないため、質問や指示を繰り返して旅程を組み立てていく必要があります。

まとめ:Google BardとCRM/SFAを併用してビジネスを加速させよう

Google BardはGoogleが試験運用中のAIチャットサービスで、Google検索やその他ツールと連携して、リアルタイムの情報を利用した回答を無料で得られる点が、ChatGPTとの大きな違いです。

Google Bardは情報収集や文章の要約、文章創造、プログラミングなどができ、ビジネスシーンにおいて業務の効率化が進み、コスト削減も期待できるでしょう。

また、Google Bardと併用してCRM/SFAを効果的に活用すると、ビジネスが加速します。まずはGoogle Bardの理解を深め、自社の業務に最大限活かす方法を検討しましょう。

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