ChatGPTの使い方まとめ|始め方や日本語利用のコツ・実務での活用法を解説
ChatGPTはOpenAI社が開発したAIチャットツールで、2022年にリリースされて以来その高度な機能性で注目を集めています。
文章要約やデータ分析支援、アイデア出しなどさまざまなタスクをこなすことができ、営業活動の効率化やあらゆるビジネスシーンで役立てられます。
本記事では、ChatGPTの概要や活用法、使い方のコツなどを解説します。
このページのコンテンツ
ChatGPT(チャットGPT)とは?
最初にChatGPTの概要や、現在、日本でリリースされている「ChatGPT-3.5」と「ChatGPT-4」の違いを解説します。
ChatGPTのしくみ
ChatGPT(チャットジーピーティー/Chat Generative Pre-trained Transformer)とは、アメリカのOpenAI社が2022年11月にリリースした、大規模言語モデルを使った会話型AIツールです。
大規模言語モデルは生成AI(人工知能)の一種で、AIによる自然言語処理技術を用いてさまざまなタスクに取り組むことができます。膨大な量のテキストデータを学習して、人間のような自然な言語生成や理解を実現します。
国内では日本語で無料で利用できる「ChatGPT-3.5」のほか、より快適に使える有料版の「ChatGPT-4」が2023年3月にリリースされています。また2023年9月25日には、画像認識と音声応答機能の実装が発表されました。
ChatGPT-3.5とChatGPT-4の違い
ChatGPT3.5は無料で利用できるサービスです。一方のChatGPT4は、「ChatGPT Plus」として有料で提供されており、3.5に比べ回答の精度や理解度、創造性、安全性などが向上しています。主な違いを以下でまとめました。
ChatGPT3.5とChatGPT4の違い
ChatGPT3.5 | ChatGPT4 | |
料金 | 無料 | ChatGPT PLUS 有料20USドル/月 |
パラメータ | 約1.75兆個 | 約100兆個(推定) |
テストでのパフォーマンス | アメリカ司法試験の問題を解かせてみたところ、正答率は受験者の下位10%程度のレベル | 受験者の上位10%レベルまで正答率が跳ね上がった |
データ処理モデル | テキストからテキスト | 画像から情報を読み取ってテキストを生成することが可能 |
対応言語 | 不明 | 26言語 |
文字数制限 | 2,048文字 | 25,000文字 |
文字の記憶力・処理能力 | 約8,000語(2,048トークン) | 最大64,000語(32,768トークン) |
回答の正確さ | 76% | 90% |
安全性 | 有害回答生成率6.48% | 有害回答生成率0.73% |
https://fabeee.co.jp/column/dx/chatgpt3-5_chatgot4/
https://arata01.info/chatgpt3-chatgpt4-20730
https://rojiuradesign.com/what-is-the-new-model-of-chatgpt/
ChatGPTで何ができる?ビジネスにおける活用法も紹介
ChatGPTはビジネスシーンでも、さまざまな領域で多岐に渡るタスクをこなしてくれます。ここでは、ChatGPTができることとビジネスでの活用法を紹介します。
相談や日常会話
ChatGPTを使うと、人間とするような自然な会話を楽しめ、悩みの解決策やストレス解消法なども提案してくれます。他愛ない雑談からビジネスに必要な専門知識まで、さまざまな分野の質問が可能です。
調べものや情報収集
ChatGPTは、調べものや情報収集をしたいときにも便利なツールです。
Googleなどの検索エンジンで調べると、大量のWebサイトから該当するものを選んでチェックする必要がありますが、ChatGPTなら簡単にまとめてくれます。仕事での情報収集も、短時間で効率的に解決できるでしょう。
文章の要約・論点整理
ChatGPTなら、入力した長文を要約して数百字程度にまとめることが可能です。長文を読むのが面倒なときや、要点だけおさえた文章を作りたいときに重宝します。
また、企画を立てたり、会議やレポートを書く際に論点整理が必要な場合にも、ChatGPTを活用できます。
文章チェックや校正
ChatGPTでは、文法に誤りがないか、誤字脱字がないかもチェックできます。企画書や会議資料を作成時に、言いたいことをうまく文章化できないときでも、上手な表現案や改善案を提案してもらえます。
アイデア出し
ChatGPTは大量の学習データをもとに、さまざまなアイデア出しもできます。会議やブレストなどでアイデアが出ないときなどに重宝します。
望ましい回答が出てこない場合は、その理由を伝えて改善案を再提示してもらうとよいでしょう。
翻訳や外国語学習
ChatGPTに文章を入力して翻訳をお願いするだけで、精度の高い翻訳文を返してくれます。また、ChatGPTに英語で話しかけてもらい自分も返答を英語ですることで、英会話の練習になります。
問題の作成
ChatGPTは、ジャンルや条件に合った問題を作ることもできます。資格試験などで勉強したい科目や試験問題などをChatGPTに作成してもらえば、独学に役立てられます。
提示された問題に続けて「答えは?」と入力すると、回答も表示されます。
小説や歌詞の創作
ChatGPTは、クリエイティブ活動にも利用できます。テーマやジャンルを指示するだけで、小説や歌詞などを提案してくれます。
デザイナーやライターなどの仕事でも、ヒントを得られるかもしれません。
データ分析のサポート
ChatGPTは特定のデータ分析に適したフレームワークを探すことや、アンケートの感想など定性的な情報をデータ化できます。データ分析のサポートになり、業務効率化につながります。
レシピの提案
たとえば「フライパンで15分以内にできるイタリアン4人分のレシピを教えて」と入力すると、適切なレシピを教えてくれます。
エクセル関数利用時のサポート
ChatGPTは、エクセル利用時にも活用できます。処理したい内容に適した関数を調べたいときや、組み込まれた数式がわからない場合などに便利です。
プログラミングコードの作成・エラーチェック
ChatGPTは作りたい機能とプログラミング言語を指定すると、自動でコードを作成してくれます。また、ChatGPTにコードを入力しエラーチェックをお願いすると、エラー箇所と最適なコードを回答してくれます。
ChatGPTを使う際の注意点
ChatGPTは高性能でビジネスでも重宝するツールですが、できないこともあります。ChatGPTを使うときに注意しておきたいポイントも、確認しておきましょう。
最新情報を元にした回答ではない
ChatGPTの元となるデータは2021年9月までのものなので、最新情報を元にした回答は得られません。有料版のGTP-4ではプラグイン機能が搭載されており、この機能を使えば、最新情報をChatGPTに取り入れて回答させることもできます。
かならずしも正確な回答でないこともある
ChatGPTは難しい質問にすぐに回答してくれるものの、確実に正しい回答を出すとは限りません。ChatGPTはOpenAI社が集めた大量のデータをもとにトレーニングされ、そこで学習したテキストパターンや関係性を元に、ユーザーの質問に対して適切なテキストを予測して回答を出しています。
ただし、自然言語処理の領域では、AIが事実ではないことをあたかも本当であるかのように伝える「ハルシネーション」がしばしば起こります。ChatGPTは流暢でもっともらしい文章を生成するため、AIのつく嘘を見破れないこともあるでしょう。
情報漏洩リスクがある
ChatGPTの利用規約には、ログインユーザーが入力した情報を学習データとして活用することが記載されています。そのため入力した情報が学習データに取り込まれ、ほかのユーザーに表示される恐れがあります。
ChatGPTの始め方・日本語での使い方
ここではChatGPTの始め方や、基本語での基本的な使い方を紹介します。
アカウントの登録方法
ChatGPTを利用するには、OpenAIのアカウント登録が必要です。登録は、以下の手順で行いましょう。
- ChatGPTの公式サイト「Introducing ChatGPT」にアクセスし、「ChatGPTを試してみる(Try ChatGPT)」をクリック
- 「Get started」という画面が開いたら、「サインアップ(Sign up)」をクリック
- アカウントの登録画面で登録するメールアドレスを入力して「続ける(Continue)」をクリック
- パスワードの設定画面で任意の英数字8文字以上を入力し、「続ける(Continue)」をクリック
- 入力したメールアドレス宛に、OpenAIから確認メールが送られる⇒本文中の「メールアドレスを確認(Verify your email address)」をクリック
- メールアドレスの確認が完了したら、先ほどまでのChatGPTの登録画面に戻り、ページの再読み込み(更新)を行う。プロフィールの入力画面で各項目を入力したら、「続ける(Continue)」をクリック
- 電話番号を入力し、「コードを送る(Send code)」をクリック
- 入力した電話番号にSMSで認証コードが送られていることを確認し、「コードを入力(Enter code)」画面に入力
- 「クレジットに関する注意事項(A note on credits)」の画面で「続ける(Continue)」をクリック
- 「Welcome to OpenAI」画面に進んだら、ChatGPTのアカウント登録完了
ログイン方法
ログインをする方法は、以下の手順となります。
- ChatGPTの公式サイト「Introducing ChatGPT」にアクセスし、「ChatGPTを試してみる(Try ChatGPT)」をクリック
- 「Welcome to ChatGPT」画面を開いたら、「ログイン(Log in)」をクリック
- 登録したメールアドレスを入力し「Continue」をクリック
- アカウント登録時に設定したパスワードを入力し、「続ける(Continue)」をクリック
- ChatGPTのメイン画面に進み、案内メッセージがポップアップ表示される。ポップアップ画面右下にある「次へ(Next)」をクリックして読み進めて、最後に「完了(Done)」をクリック
- ChatGPTのメイン画面のみ表示される
ChatGPTの使い方
ChatGPTを使う方法は、メイン画面の下にあるテキストフォームに質問内容を入力するだけです。テーマやジャンルに分けてチャットを整理したい場合は、サイドメニューにある「New chat」をクリックしましょう。
ChatGPTで履歴を削除する方法
履歴を削除したいときは削除したいチャットを開き、タイトル名の右側に出てくるゴミ箱のマークをクリックするだけで削除できます。
ChatGPTを上手に活用する8つのコツ
ChatGPTを上手に使いこなすには、「プロンプト」と呼ばれるChatGPTのチャット欄に入力する質問や命令の使い方が重要です。
プロンプトの内容によって回答の質が大きく左右されるため、ChatGPTをうまく活用するにはプロンプトの書き方を工夫する必要があります。以下にコツをまとめました。
1.トピックを1つに絞る
ChatGPTへの質問は、1回につき1つのトピックに絞るようにしましょう。要件ごとにルーム(チャットログ)を変えておけば特定のタスクを依頼でき、情報過多になることを防いで回答の精度を高められます。
2.前提条件を指定する
ChatGPTを使いこなすには、以下の前提条件を指定すると、求めている回答に近いものを得られます。できるだけ細かく指示をすることを心がけましょう。
- ChatGPTの回答者としての立場(年齢、性別、性格など)、ロール
- 回答の文字数
- 回答数(タイトル案を10個挙げて、○○を5個教えて)
- 文章スタイル(ビジネス文章、プライベートなメモなど)
- 言語:日本語で回答して
- 箇条書き、リスト形式、テーブル形式などの形式
3.明確で具体的な指示を与える
ChatGPTには、明確で具体的な指示を与えるようにしましょう。適切な文脈と意図が伝達されれば、より高度な応答を期待できます。
4.求める回答に近づくまで対話を続ける
求める回答に近づくまで対話を続けるのもポイントです。投げかけた質問はこれまでの会話を踏まえたものとなっているため、対話を続ければ回答の精度を向上させることができます。
5.長文は分割する
ChatGPTは長文の入力に対しても返答を生成できますが、それまでの回答で得たものを組み合わせて端的に質問した方が精度が上がります。これまでに得られなかったことまで、含まれる可能性が高まります。
6.ChatGPTに逆質問させる
たとえば「もっと情報が必要なら私に質問をしてください」と入力して、「逆質問」させてみましょう。欲しい情報を効率良く得られるようになります。
7.専門用語・略語は使わない
ChatGPTは、一般的な言葉や表現に対しては高い理解力がありますが、専門用語や略語は苦手です。これらはなるべく使わないようにしましょう。
8.プラグインを活用する
ChatGPTに追加機能を提供するプラグインを使うと、最新情報をベースとした回答を得られるほか、会話の幅や質を向上させられます。
ChatGPTのほかにも、企業のDX推進に役立つツールにはさまざまなものがあります。詳細は、以下の記事を参考にしてください。
DXは低コストでも実現できる!DXに役立つ14の無料ツールを紹介
まとめ:ChatGPTの使い方をマスターしてビジネスを加速させよう
さまざまなタスクをこなせるChatGPTは、多様なビジネスシーンで利用でき、営業組織においても業務効率化ツールとして活用できます。
また、CRM/SFAツールと併用すれば、一層の生産性向上も期待できるでしょう。ChatGPTの使い方をしっかりマスターして、自社の目的を達成できるよう使い方を工夫しながらビジネスの加速化に活かしましょう。
「eセールスマネージャーRemix Cloud」で即実現!~CRM/SFAの活用方法のご紹介~