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ChatGPT(チャットGPT)の業務における活用事例10選【2023年11月版】
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ChatGPT(チャットGPT)の業務における活用事例10選【2023年11月版】

大手企業をはじめ、さまざまな業界で活用され始めている「ChatGPT(チャットGPT)」。

企業のDX推進において欠かせない存在になりつつあるChatGPTですが、実際どのように業務で活用すればいいのか迷う人も少なくありません。

そこで本記事では、大手企業や官公庁におけるChatGPTの活用事例をまとめました。

業務利用時の注意点も解説するため、自社へ導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

ChatGPTとは? 基本事項をおさらい

ChatGPT(チャットGPT)の業務における活用事例10選【2023年11月版】_ChatGPTとは?

ChatGPT(チャットジーピーティー)は、米OpenAI社が開発した「自然言語処理モデル」のひとつで、テキストを理解したうえで回答や会話を提供してくれるAIチャットです。

ChatGPTは、収集した大規模なデータから自然な文章を生成するため、まるで人間と話しているかのような会話を行えます。

企業での活用も期待されているChatGPTですが、業務で活用する際にはセキュリティの観点から運用方法に注意を払う必要があります。

ChatGPTの特徴

ChatGPTには、大きく以下のような特徴があります。

  • さまざまな知識を手軽に得られる
  • 質問するたびに回答内容が変わる
  • アカウント登録を行えば無料で使える
  • スマートフォンアプリにも対応している

ChatGPTの基礎知識は、以下の記事も参考にしてください。

参考:ChatGPTは業務に使えるか?特徴やメリット・デメリットを解説

ChatGPTの使い方

ChatGPTは、アカウント登録を済ませてログインをすればすぐに活用可能です。テキストフォームに質問内容を入力するだけで、即座に回答を提供してくれます。

登録の手順やログイン方法の詳細は以下の記事を参考にしてください。

参考:ChatGPTの使い方まとめ|始め方や日本語利用のコツ・実務での活用法を解説

【国内大手企業】ChatGPTの活用事例6選

ChatGPTを活用している国内大手企業の事例を紹介します。自社へ導入する際のヒントとしてご活用ください。

サイバーエージェント|デジタル広告制作

デジタル広告最大手のサイバーエージェントは、独自開発した大規模言語モデル(LLM)とChatGPTを組み合わせ、バナー広告のキャッチコピーの文案を自動生成しています。

自然かつ的確な成果物をスピーディに作れるようになり、効果測定や改善のスピードが大幅に向上しました。

キャッチコピーの作成支援においては、電通や博報堂などの広告大手もChatGPTを導入しています。生成AIの活用は、広告業界のスタンダードになりつつあるといえるでしょう。

参照:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02466/052600002/

ベネッセ|社内向けAIチャット

教育業界大手のベネッセは、ChatGPTを活用したAIチャットサービス「Benesse GPT」を開発し、グループ社員向けに運用しています。

「業務効率化」や「新商品開発」を目的とし、社員がいつでもAIチャットを活用できる環境を構築。

セキュリティ面に配慮しつつ、さらなる生産性向上を目指してBenesse GPTを継続的にバージョンアップをしていく予定です。

参照:PR TIMES『社内AIチャット「Benesse GPT」をグループ社員1.5万人に向けに提供開始』

キャンプ女子株式会社|コンサルティング・企画開発

キャンプ女子株式会社は、キャンプ女子向けSNSの運営やキャンプ場コンサルティングなどを手がける企業です。

コンサルティング業務では、ChatGPTが提供する多様なアイデアを取り入れつつ魅力的なキャンプ場のプランを提案。キャンプグッズの企画開発においてもChatGPTを活用し、顧客ニーズに合わせたグッズ開発に役立てています。

参照:PR TIMES『【キャンプをAIが支える】キャンプ女子が全社にChatGPT導入、新しい時代のキャンプ体験を提供』

サントリー|CM案の要求

サントリーは、ChatGPTを活用したWebCMを制作しています。

ChatGPTに「WebCMのキャスティング、誰がおすすめですか?」と聞き、提案されたキャストを起用したCM案を映像化。

CMの構成も含めてChatGPTにアドバイスを求めたことで、人間では思いつかない新感覚なCMが完成しました。

参照:ITmedia NEWS『サントリー、ChatGPTのCM案を映像化 声優の白井悠介さんがバレエダンサーになって高速回転』

楽天証券|投資情報の提供

楽天証券では、独自に開発したAIモデル(特許取得)とChatGPTを組み合わせた新しいAIチャットサービス「投資AIアシスタント」の提供を開始しました。

投資AIアシスタントは、基本的な投資の知識やレベルに応じた投資方法など、投資にまつわるさまざまな知識を教えてくれるサービスです。

「投資はハードルが高い」という投資初心者の不安を払拭し、個人の資産形成を手助けする役割を担っています。

参照:楽天証券『<延長決定!>ChatGPT搭載のAIチャット「投資AIアシスタント(ベータ版)」サービス開始のお知らせ』

三井住友海上火災保険|事故対応業務

三井住友海上火災保険は、NECおよびアクセンチュアと連携し、ChatGPTを活用した「事故対応サービス」の品質向上に取り組んでいます。

顧客対応の的確性とスピードを向上させるため、膨大な情報のなかから適切な対応案を即座に生成できるAIの活用を決定。

さらに、ベテラン社員のノウハウや臨機応変な対応をChatGPTが再現することで、顧客へのアドバイス力向上も見込んでいます。

同社では、社内AIチャットにおいてもChatGPTを活用し、業務効率化を実現しています。

参照:三井住友海上『対話型AIを活用した事故対応サービスの品質向上取組を開始』

参照:三井住友海上『生成AIチャットツール「MS-Assistant」の全社員活用を開始 』

そのほか、ビジネスにおける活用例の詳細は、以下の記事も参考にしてください。

参考:ChatGPTの使い方とは?日本語で質問するコツや活用方法を解説

【官公庁】ChatGPTの活用事例4選

官公庁・地方自治体でも、職員の業務効率化や市民サービスの向上などを目的にChatGPTを活用するケースが急増しています。

ほぼすべての都道府県がChatGPTを業務に活用(試験導入含む)しているため、そのなかから事例をピックアップして紹介します。

松戸市|案内文の作成

千葉県松戸市は、市の全職員がChatGPTを活用しています。

内部研修会を周知する文書作成に活用しているほか、今後は情報収集や行政サービスの案内文の作成などの補助的手段として活用を進める見込みです。

松戸市は利用のルールを定めたガイドラインを策定し、事前申請や指定の端末での利用などを義務づけています。

参照:NHK『千葉 松戸市 ChatGPTを業務に導入 ガイドライン策定』

参照:松戸市『生成AI「ChatGPT」の業務での活用を開始しました』

越前市|住民の質問への回答

福井県越前市は、ChatGPTを住民向けの質問回答と職員利用の2分野で運用し、効果を検証しました。

住民向けサービスへの活用は、回答の正確性に問題があるとして現時点での導入を見送る方針ですが、庁内業務での活用では職員1人当たり年間60時間の削減効果があると試算。

業務の効率化や高度化につながるとし、早ければ来年度の本格導入を目指しています。

参照:福井新聞『越前市が「ChatGPT」で住民の質問に回答 転出・転入手続きやゴミ分別、住宅補助…導入向け試験』

参照:福井新聞『 業務にChatGPT試験導入した結果…職員が挙げたメリットは 越前市が検証結果まとめ』

湖西市|SNS投稿文の作成

静岡県湖西市は、業務においてChatGPTの運用を開始しました。

住民向けイベントの案内文や、SNSの投稿文の作成業務などに活用する見込みです。導入にあわせて「個人情報などの機密情報を入力しない」「生成文の内容を職員が精査する」などの利用のガイドラインも公開しています。

参照:日本経済新聞『静岡県湖西市、ChatGPTを解禁 SNS投稿文の提案などで』

三豊市|ゴミ出し案内

香川県三豊市は、ゴミの分別に関するあらゆる疑問にAIチャットが回答してくれる「ゴミ出し案内」の実証実験を実施しました。

1回目の実証実験終了後にはChatGPTの精度向上を図り、一定の精度を確保することに成功。その後、「本格稼働できる精度を維持できるかどうか」を確認すべく、2回目の実証実験も行いました。

参照:実証実験を終了しました「チャットGPTを利用したごみ出し案内」

ChatGPTを業務に活用する際の注意点

ChatGPTを業務に活用する際の注意点

ChatGPTがあらゆる業務に役立つことは各企業・自治体の事例から実証されていますが、実際に導入を検討する際には把握しておくべき注意点があります。

使い方次第では企業の信頼を損ねるおそれもあるため、十分に理解を深めておきましょう。

個人情報や機密情報を入力しない

ChatGPTには、機密情報や個人情報を入力しないよう注意しましょう。利用者が入力した情報は保存され、AIのトレーニングに使用される可能性があるためです。

チャットの履歴の記録・トレーニングへの利用は無効化できます。業務で利用する際は、以下の手順にもとづいて設定を確認しておきましょう。

  1. プロフィール横の「…」をクリック
  2. 「Settings」を開く
  3. 「Data Controls」-「Show」をクリック
  4. Chat History & Trainingを「Off」(灰色の状態)にする

ChatGPT(チャットGPT)の業務における活用事例10選【2023年11月版】_個人情報や機密情報を入力しない

事実確認や違法性の調査を欠かさない

ChatGPTは2022年以降の情報を学習していないため、最新情報が必要な場面では活用できません。

また、誤解して学習した内容を回答として提供してくる可能性もあるため、最終的な事実確認は人間が行う必要があります。

法律や規則にかかわる知識も鵜呑みにせず、必要に応じて専門家へ意見を求めましょう。情報の確認・調査を怠らない姿勢が大切です。

回答をそのまま使用しない

ChatGPTは質問するたびに回答文章が変化するため、意図せずコピーコンテンツを作成してしまう危険性は低いでしょう。

とはいえ、生成された回答が他のサイトや著作物と酷似する可能性は少なからずあります。

回答をそのままコピーして使用することは避け、自身の言葉に置き換えて文章を作成することを心がけましょう。

ChatGPTのほかにも、企業のDX推進に役立つツールにはさまざまなものがあります。詳細は、以下の記事を参考にしてください。

DXは低コストでも実現できる!DXに役立つ14の無料ツールを紹介

ChatGPTを活用して企業のDXを加速させる

競争が激化した現代で生き残りを図るためには、IT技術を駆使してビジネス活動を効率化することが不可欠です。

まずはAIやDXへの理解を深め、ChatGPTの可能性を最大限に生かす導入方法を検討しましょう。

以下は、DXで生産性向上を実現するためのヒントをまとめた資料です。

本記事で紹介した事例とあわせ、ぜひ自社のビジネス活動の参考にしてください。

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