
【2021年最新版】ビジネスチャットツールで業務改革? 効くツール8選を比較紹介!
ビジネスチャットツールの普及が進んでいます。
Slack、チャットワーク、Teamsなど、テレワークで利用する会社も多く見られます。
ところで、いまチャットツールの導入をご検討中のみなさんは、もともとチャットツールがどんな効果を狙って開発されたものであるか、その背景をご存じでしょうか。
また、選び方の観点が御社に本当にフィットしているか、検証したことはありますか?
多くの方がこれらの質問にNOと答えるのではないでしょうか。
本記事ではビジネスチャットツールで狙える効果やメリット、主要ツールの紹介とともに、選び方のポイントをお伝えします。
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メールと比較したビジネスチャットツール導入のメリットとは?

ビジネスチャットツール導入の効果は、メールと比較して考えると、次のようなメリットが見込めることがわかります。
メールに使う時間の削減
メールはあいさつ文・添付ファイルの案内と、文章がなにかと長くなりがちです。
とある企業で行われたメールにどれくらいの業務時間が費やされるかの統計調査によると、全体の平均は1通あたり6分で、送信数の平均が1日11.59通のため、1日につき約69分もの時間をメールの作成に費やしていることになる、とのことでした。
人によってはもっと多くの件数のメールを扱っている方もいるでしょう。
それだけに、メール作成に費やす時間を短縮できれば、大きな効果を見込むことができます。
ビジネスチャットツールでは効率化のため、余計なあいさつ文、添付ファイルの案内などは省略することが推奨されています。
これにより、半減またはそれ以上の時間削減効果が見込めることでしょう。
コミュニケーションの活性化
上司・同僚にメールでいちいち確認をするのは億劫に感じられることも、ビジネスチャットツールを利用すれば、気軽に話しかける感覚ですることができます。
メールより気軽に使えるので、社内・社外ともコミュニケーションを活性化することが期待できます。
チャットツールの導入により、会議の頻度を削減する効果が実際に出た企業もあります。
儀礼的な訪問も「ちょっと確認」を繰り返すことができる間柄なら削減できるでしょう。
また、コロナウィルス感染拡大により、リモートワークが増えています。
リモートワーク中のコミュニケーション活性化にも、チャットツールが大いに役に立ちます。
添付ファイルの誤送信を防げる
企業の情報セキュリティ上の懸念事項として必ず挙げられるのが、メールの誤送信です。
メールには取消機能がついているものもありますが、いったん送信してしまうと、取消が間に合わないことも実情としてあります。
この点、チャットツールは投稿済みのメッセージの編集も、添付ファイルの削除も後から簡単にできます。
誤送信の予防のための確認の手間も、削減が可能です。
アプリケーションシステムとの連携で効率化
チャットツールは、さらに他システムとの連携により、業務の効率化を促進することができます。
チャットツールカレンダー・グループウェアのほか、MA・SFA・CRM・人事評価システムなど、多くの種類のアプリケーションとAPIまたはその他の方式で連携が可能になっています。
たとえば営業職員なら、いちいち日報を書いたり顧客データを入力することなく、チャットデータをそのままSFAなどのシステムに落とし込むことも可能で、入力の手間が省けます。
また、出先でスマホやタブレットからも使えるので、効率良く日報作成・SFAやCRMデータの入力・管理ができるようになります。
使い方によっては自動化まで
チャットツールの中には、ワークフローの自動化まで可能なものがあります。
メールをグループウェアにシェアできるようにする、承認ワークフローにチャットツールの文面を組み込む、といった使い方が可能です。手動で行っていた業務の効率化を狙うことができます。
ユーザー主導で設定するのは通常、難しいので、開発部門のサポートがあるとなお効果的です。
また、API連携で気軽にワークフローを作成できる、もともとチャットツールとワークフローツールが1つのUIで提供されている、といったソリューションを選べば、ユーザー主導でのワークフロー作成もしやすいでしょう。
ストレスのかかる精神労働を減らせる
誤送信の防止に気を遣ったり、取引先へのメールの書き出しの文面や言葉のマナーに悩むなど、メールには「ストレスのかかる精神労働」がつきもの。
ビジネスチャットツールの導入で業務効率化による拘束時間の削減だけでなく、こうした「精神労働」も減らすことができるので、働く人の職場への満足度があがることも見込めます。
ビジネスチャットツール8選 製品比較
ビジネスチャットツールには具体的にどんな製品があるか、特徴がある主要製品を8種類ご紹介したいと思います。
1.Chat & Messenger

グループウェア+チャットルール+Web会議システムが1つになったチャットツールです。
有料版では送信するファイルの暗号化機能もあり、セキュリティ上も安心。
会議室予約機能もついていて、社内の情報共有ツールとしても、社外とのコミュニケーションツールとしても便利な機能がひと通りそろっています。
オンプレミス版・クラウド版の双方があり、クラウドが導入できない企業でも導入が可能です。
料金
・無料版あり、月額150円~(ユーザー)から
・1ユーザー1万円で永久利用も可能
2.Chat Luck

Chat Luckは社内・社外を問わず使え、内部統制への十分な対応と利便性の両立に力を入れている、特色あるチャットツールです。
外部システムとの連携はAPIで行い、チャットボットとの連携もできます。
またチャットボットとの連携で、シームレスな顧客・取引先対応が可能です。
たとえばサポートセンターへの問い合わせをChat Luck上で解決し、ボットに読み込ませると、社内の対応をサポートに即、反映させられ、タイムラグがありません。
業種によっては大変便利な機能です。
この製品もオンプレミス・クラウド版双方があり、情報セキュリティの厳しい企業でも満足できるセキュリティレベルを持った製品です。
料金
・ユーザーライセンス方式では、クラウド版は初期費用が0円、月額1ユーザー300円
・オンプレ版は、初期費用360,000円(年額)のみで100ユーザーが利用可能
・ルーム単位ライセンスが150,000円からとユニークな価格設定も
3. Teams

マイクロソフトTeamsはMicrosoft 365 (Office 365)に無料でバンドルされているチャットツールです。
付属の開発ツールにより、複雑なワークフローまで作成可能です。
カレンダー・タスク管理といった社内のチームコミュニケーションを主な利用場面として想定していますが、社外のユーザーのチャットやWebミーティングへの招待が可能です。
料金
・Microsoft 365ユーザーは無料
・あらたに導入する場合も、個人ストレージ容量により無料と540円(月額)の価格設定あり
・プレミアムの1,360円(月額)で外部との電話会議や管理ツールを利用可能
4. Chatwork

「迷ったらChatworkかSlackを使え」と言われるくらい人気のチャットツールです。
Chatworkはそれ単体でチャットとタスク管理が可能なシンプルなツールとして、すでに定番のツールです。
Gカレンダーをはじめ、カレンダー・グループウェア・ファイルシェアツール・HRツールなど、各種のアプリケーションとAPI連携が可能で、さらに連携可能なアプリケーションが日進月歩で増えています。
クラウドベースのツールで、1ユーザーあたりのストレージは10Gです。
料金
・個人向けはコンタクト数制限が付いた無料版と400円(月額)の2プラン
・企業向けは1ユーザー500円・800円(月額)のプランがあり、後者には管理機能、SLAによる保証がつく
5. Slack

国産ツールであるChatworkと双璧をなし、特にソフトウェア開発の現場で人気のあるツールがSlackです。
コミュニケーションハブとして関係メンバーの動きがお互いによく見え、“「風通しのよい、生産性の高い」チームを作るツール”をコンセプトにしています。
米国産のツールで、SalesforceやGoogleドライブ、Zendesk、Zoomなど、主に米国産のアプリケーションとのAPI連携が可能です。
現在、日本で利用されているクラウドサービスとの連携を模索しており、人事評価システム・経費精算システムなど、API連携の取れる範囲が広がりつつあります。
さらに、ISO27001対応によりセキュリティも強化されています。
料金
・個人向けは無料で利用可能
・企業向けは1ユーザーあたり850円(月額)~
・より高度なセキュリティと品質保証を求める場合は1,600円(月額)〜のプランを推奨
6.Talknote

Talknoteは人事評価機能に焦点を当て、コミュニケーション解析ツールとしての役割を果たす特色のあるツールです。
AIをつかった「アクションリズム分析」という特許取得のコミュニケーション分析機能により離職を防ぎ、現場・従業員が何を考えているのか、管理者側から理解しやすくなります。
また、発言に「いいね」を付けられる機能もあり、社内の簡易SNSとしても利用できます。
チャットツールとしての機能は、チャット・メール連携・ファイル送信・スタンプ・社外とのチャットなど、標準的な機能です。
料金
・最新の料金プランは未公表で問い合わせが必要
・以前は1ユーザーあたり430~1,980円で導入可能であることが公表されていた
7. NI collabo suite

チャット機能とワークフロー双方があるグループウェアがNI collabo suiteです。
グループウェアであるため社内のナレッジ(知見)も集約可能で、ワークフローのほか、勤怠管理・経費精算や支払管理など30もの機能が利用可能です。
オンプレでも、クラウドでも利用でき、低価格なのも魅力です。
料金
・初期費用がゼロ、オンプレは10ユーザー56,000円から
・クラウド版は1ユーザー360円(月額)から
8. eセールスマネージャー

SFA・CRMとの連携を考えるのであれば、社内SNSとチャット機能のあるeセールスマネージャーも魅力のあるツールです。
「タイムライン機能」で事実を整理して確認できるため、メールや何人ものチャットで確認作業をする必要はありません。
名刺データの取り込みもスマホから簡単にできるなど、チャット・SFA・CRMが一気通貫で導入可能で、業務の大幅な効率化ができる魅力的なツールです。
料金
・SFA・CRMのフル機能の利用は1ユーザー6,000円(月額)から
・グループウェアとの連携のみなら1ユーザー1,000円(月額)から
ビジネスチャットツールの選び方 目的と課題で選ぶなら?

主だったビジネスチャットツールをご紹介しましたが、自社に合ったツールを選び最大限に活用できるよう、御社の課題と導入の目的にこだわって選ぶことをおすすめします。
他のグループウェア・スケジューラと連携が強力なのは?
グループウェア・スケジューラとの連携可能または一体型のものを選ぶと、チャット内容とスケジュールがひと目で見えやすくなり、大変便利です。
下記の国産ツールがおすすめです。
- Chat & Messenger
- Chat Luck
- NI collabo suite
- eセールスマネージャー
既存のスケジューラを活かしたい、と考える場合は、下記の2つが使いやすいでしょう。
それぞれ連携がスムースで、UIも大変見やすいものです。
- Teams (Outlook予定表と連携)
- Chatwork(Gカレンダーと連携)
自動化まで狙えるのは?ワークフローとの連携
ワークフローと連携し業務の自動化を狙うなら、以下を参考にしてみてください。
NI collabo suite
チャット機能とワークフロー機能の双方を備えています。
経費精算や支払管理に関するワークフローはすでに機能としてカバーされているので、うまく利用できれば運用が楽になるでしょう。
Chatwork
現在、日本で人気の高いジョブカンワークフローなどのサードパーティ製のワークフローとの連携が可能です。
その他のワークフロー連携チャットツール
Slack にもワークフロー機能が加えられました。
また、Teamsはツールでワークフローを作成できます。
ワークフローの設計の自由度が高く、Officeドキュメントをテンプレートとして利用できるため、見慣れたUIからあまり変えたくない、と考える場合などは有効でしょう。
eセールスマネージャーも、サードパーティのワークフローとの連携が可能です。
社内コミュニケーションの活性化なら
この点で優れているのは、Talknote AIです。
ツールを用いて行われているコミュニケーションをAIで解析し、数値化してくれるため、ツールの利用頻度の低い部署に利用を促すなどの改善策を打ちやすいのが特徴です。
また、社内の人間関係と離職傾向を見える化してくれる点など、人事管理における本質的な施策につなげてくれます。
社外との利用でもセキュリティが安心なのは?
ここで紹介するのは、有料版の利用で、より高いセキュリティが提供されているものです。
基本的にセキュリティレベルで心配は要りません。
- eセールスマネージャー
- Chatwork
- Google Hangout (Businessアカウント同士の利用)
- Slack
- Teams
しかし、取引先や社内規定の関係で厳しいセキュリティ体制を構築する必要がある場合には、オンプレミスでの利用でしか要求するレベルを満たせないことがあります。
そうした場合は、クラウド版とオンプレミス版の両方に対応している以下のツールが適しているでしょう。
- Chat & Messenger
- Chat Luck
- NI collabo suite
SFA・CRMとの連携なら?
この点で非常に強いのがeセールスマネージャーです。
タイムライン機能でチャットを集約でき、SFA・CRM機能とシームレスにデータのやり取りができます。
もちろんモバイルでも使えます。
その他、Slack、Gsuite、Chatworkは各社のSFAやCRMと連携が可能です。
まずは実際に使って比較 ビジネスチャットツール

ビジネスチャットツールの基本機能は似たり寄ったりのものも多いため、導入の目的と課題を重視し、他のツールとの連携も視野に入れて選ぶとよいでしょう。
しかし、ツールは「導入したから成功」ではありません。
課題解決には、導入したチャットツールを漫然と使い続けるのではなく、PDCAサイクルを回す必要があります。
導入とトレーニング、メールおよび添付ファイルの数・会議時間をカウントして導入前後の変化を比較する、社内の成功事例を取り上げてほめるなどして、業務効率化の効果を持続させましょう。
PDCAを回し続けるのも易しいことではありませんが、「最大限活用するにはどうしたらよいか」という貪欲な目線が結果を引き出してくれるものです。
少人数での利用なら無料で使えるものも多いので、実際に社内ユーザーの一部に使ってもらい、自社の導入目的に合っているか、課題が解決できそうか、まずは試してみましょう。