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CRMでマーケティング戦略を練る為に知るべきつ4つの分析手法

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ITツールの発達により、CRMという顧客情報一元管理ツールが顧客管理の主流となりました。
しかし、そのデータを用い、分析して、戦略策定までできている企業はまだ少数です。CRMを用いて戦略を立てる為には、分析の手法を知る必要があります。

この記事ではなぜCRMを用いなければならないか、そこからの具体的な分析の手法とそのノウハウを得る為に必要なことを記載します。

そもそもCRMとは?

CRMは、Customer Relationship Managementの略であり、顧客との関係を管理するマネジメント手法のことです。

ITツールとしてのCRMは、顧客との良好な関係を実現するためのシステムのことで、顧客の個人情報や属性、顧客との接点情報などを紐づけて一元管理できるツールのことをいいます。

詳しくはこちらより

なぜマーケティングの戦略を練るにはCRMが必要なのか?

CRMツールを用いることで、エクセルファイルなどの形で社内に散在している顧客データが統合され、効果的な分析が可能になります。

その結果、CRMを導入した企業では、従来の紙ベースや経験則での戦略の策定よりも精密かつ迅速に、優良顧客に寄り添った戦略策定ができるようになります。

詳しくはこちらより

CRMで戦略を策定するために覚えておくべき4つの分析手法

CRMによる戦略策定のために、覚えておくべき分析手法は以下の4つです。

1.デシル分析

デシルとはラテン語で「10等分」の意味で、デシル分析では全顧客を10グループに分けた上で、合計売上が上位のグループから順に並べていきます。
それにより、何位までの顧客に注力すると、売上の○○%をあげることができる、といった分析を行います。

例えば、上位2グループまでの顧客が売上の50%を占め、4グループまでの顧客で80%の売上を上げているとします。
この時、それ以下のグループへのマーケティングにかかるコストが、全体の20%に過ぎない売上よりも高くつくとすれば、その分は営業活動をしない方が利益率は高くなります。

このように、デシル分析は優先順位をつけ、コストのムダを無くす簡単な手法として使われることがあります。

2.RFM分析

デシル分析では、優良客の識別については十分な分析ができません。
一度でも高い売上を上げれば、そのあと一度も購入がなくても、その顧客はコストをかけて営業活動をする対象として分類されてしまいます。

これに対してRFM分析は、直近購買日・頻度・金額の3つの指標(各指標について詳しくは後述)で優良顧客を識別するもので、デシル分析の欠点を補うことができる手法です。RFM分析により、優良顧客の識別を通じて、アップセル・クロスセルの機会を把握できます。

これを読んでいる方には釈迦に説法かもしれませんが、顧客のうちの20%が、売上の80%を生み出していることが多いというニッパチの法則(パレートの法則)があります。

業種業界によって割合の変化はありますが、結局、全体の売上に貢献している顧客はごく少数であることは珍しくありません。
売上貢献度の高い少数の「優良顧客」を特定せずに、全体に対して同じようなマーケティング活動をおこなうことは、戦略として間違っています。

では、その「優良顧客」は具体的にどのように識別すればよいのでしょうか?

RFM分析の3つの軸について

RFM分析は、以下の3つの指標を使い、顧客の特性を把握します。

  • Recency(最新度)→頻繁に購入する顧客がわかる
  • Frequency(頻度)→継続して購入する顧客がわかる
  • Monetary(金額)→売上貢献の高い顧客がわかる

上記3つの軸で顧客の識別を行い、分析すると、優良顧客を導き出すことができます。

具体的な分析手順を、例を挙げて説明します。

(例)

1.分類 CRMに登録されている顧客データから売上につながった企業をリストアップ

  • 売上規模毎に分類
  • 継続年月or購入回数で分類
  • 継続年月or購入回数で分類

2.集計・再分類・識別 これらを分類に沿って企業規模でクロス集計し、アップセル・クロスセルの可能性の有無で分類、識別していきます。

3.分析 上記の方法で優良顧客を識別してみると、トップ10社の企業で売上は70%を占めており、それら企業は複数のソリューションを継続して導入しており、課題解決に向けた相乗効果を狙った活用をされていました。

つまり、この例では、クロスセルが成功していたのです。

同じ分析手法で、識別された10社を徹底的に分析し、同じ属性や課題を持つ企業に対して同様にソリューションの提案を行ったところ、優良顧客の割合と売上を向上させることができた、などの成功事例もあります。

もし、顧客の識別を行ったことがないのであれば、一度、現状把握をしてみてはどうでしょうか?
今、自社には何%の優良顧客がいて何%の売上を上げているのか、また、昨年との対比でどうかなど、さまざまな分類・軸で現状把握をしてみると、現在の弱みや次なる打ち手が見えてくるはずです。

3.セグメンテーション分析

顧客を属性(セグメント)で分けて、どの顧客をターゲットにすれば、効率良く売り上げをあげることができるか、一般的にはいくつかの属性が重なる層をターゲットに選定するための分析手法です。

セグメントとしては、次のような要素を属性として識別、「変数」とします。

  1. 地理的変数・・・日本・首都圏・関西圏など
  2. 人口動態変数・・・男性・女性・~年代など
  3. 心理的変数・・・独身・既婚など
  4. 行動変数・・・買い物をコンビニでする・会社員であるなど

たとえば、「首都圏、アラフォー、独身、女性」には、1.2.3. の要素が入っています。

ところで、セグメンテーションが機能しているかどうかは、次の4つの要素で検証します。

  1. 優先順位:各顧客層を重要度でランク付けできているか
  2. 有効規模:そのセグメントは売上や利益が確保できる規模か
  3. 測定可能性:そのセグメントの顧客の反応を測定・分析できるか
  4. 到達可能性:そのセグメントの顧客に効果的に到達できるか

たとえば「首都圏、アラフォー、独身、女性」をターゲットにしたメディア戦略によるマンション市場の創出、すなわち、「おひとり様マンションブーム」は、1. 2. 3. 4. それぞれの要素から検証すると、すべて有効にセグメンテーションが機能しています。

「首都圏、アラフォー、独身、女性」によるマンションブームは、セグメント分析により市場を創出したセグメンテーション分析の成功事例の1つです。

4.LWP分析

新規顧客を獲得するためのコストは、既存顧客の維持拡大のコストの5倍かかると言われています。
この点からも、まずは優良顧客や攻めるべき顧客を識別して手厚くフォローする体制を整えるべきであることは分かります。

既存顧客の売上を拡大するためには、下記のような顧客の識別も有効です。
今までの取引実績とアップセル、クロスセルの拡大余地があるかどうかの視点で表・数値化してグラフに顧客を振り分けていきます。

LWPによる分析軸の作り方

  • List(顧客リスト)
  • What(行動内容)
  • Pace(頻度)

LWP分析 使い方のポイント

担当顧客リストを取引実績と拡大余地で分類し、リスト毎にどういったアプローチをどのような頻度で行うか決めていきます。

選択できるアプローチには「何もしない」も入りますので、なにも有効なアプローチがない場合、何もしないと決めてしまうことも重要なポイントです。

分析の実例

まず、Aに該当する顧客は取引実績も多く、売上拡大余地があるため、優良顧客と位置づけて優先してアプローチすべきです。

ここに該当するリストに対しては強い関係を築く必要があるので、担当営業が1ヶ月に1回は必ず訪問し、状況確認や提案を行うなど訪問頻度と行うことを決めます。
また、どういう顧客がAに属するのかを分析し、新規リストを獲得するためのマーケティング活動を計画します。

Cに該当する顧客は、取引実績こそ少ないですが、拡大余地が大きいのでこの顧客もマークすべきでしょう。
訪問やTELなど頻度を決めてアクションをとります。

Bに関しては、拡大余地がないものの、取引実績が多いため、必要に応じて手厚くフォローします。

Dに関しては、メールでの情報発信だけにして、その他は何もしないと決めてもいいでしょう。

営業マンは、訪ねやすいお客様に行きがちです。
拡大余地がないのに、お得意様であるBに足しげく通ってしまい営業をしている気になっています。
ところが実際、売上を拡大するためには、Aの次にターゲットとなるのは拡大余地のあるCなのです。

このように、顧客を識別してABCDそれぞれにどういった活動をどのような頻度で行うかを決めることで、訪問すべき顧客に行けているか、効率のよい営業活動を行えているかが分かり、マネジメントしやすくなります。
非常にシンプルですが、即効性のある分析手法の1つです。

また、今までの活動データを分析していくことで、どういった顧客をターゲットにすればよいか、どのようにリードを育成していけば結果が出るのかをつかむことができるため、マーケティング活動に活かすことができます。

その後、解析結果を元に手段を策定すると、適切なマーケティングが実施可能となるのです。

分析とCRMツール・MAツールの関係

【働き方改革を実現するために】営業の生産性向上を実現させるポイント/指標/具体的な分析手法

現在ではさらに、CRMツールと、MAツール(Marketing automation tool)の組み合わせで、上にあげた分析や、マーケティング施策選定も自動で行えるツールが多数市場に出回っています。

しかし、CRM分析の基礎を知っておくと、マーケティング戦略から、経営戦略策定にまで応用が可能です。
加えて、ツールがさらにアップデートされても、基礎的な分析手法の理解は変わりません。

どのツールでも共通する基礎を理解し、ツールの利用価値を高めるためにも基礎的な分析手法は理解したうえでツールを使いましょう。

CRMでのマーケティング分析を学ぶ為にオススメの本について

知識を仕入れる為に最も有効で手軽な手段は、本を読むことです。

ここではCRMと分析の知識を得るために、おすすめの書籍をご紹介します。

『CRM―顧客はそこにいる (Best solution)』

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アクセンチュアでCRMの有効な使い方を開発し、数々の会社でコンサルタント業務を行い業務の効率化を進めてきた著者による、CRMの基本書です。

成功するCRM導入・運用の実例を交えながら、余分な枝葉を省いた文体でわかりやすく記されており、CRMの入門書としても最適な一冊です。

『CRMの基本』

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マーケティングの基本とCRMの最新情勢がよくわかる、マーケティング初心者必読の書。

抽象的で、よくわかったようでよくわからない、となりがちなマーケティングの基礎について、実例を交えて説明します。
最新のCRMについても、顧客へのアプローチにどれだけ役立つか、わかりやすく説いています。

『データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標』

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アマゾン社員のマーケティング教科書といわれる1冊。

顧客データが経営の意思決定にどのように影響を与えるべきか、また、顧客の意思決定はどのように形成されるか、市場での顧客の心に寄り添うためのデータ活用法を15指標のわかりやすい解説を通じて説きます。

『売上の8割を占める 優良顧客を逃さない方法 利益を伸ばすリテンションマーケティング入門』

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CRMは導入するだけでは意味がありません。
分析手法を知り、活用できるようになって初めて意味があります。
活用とは、戦略の策定に生かすことです。

しかし、実際、ガードナー社の調査では導入した企業の80%が、戦略の策定にまでCRMを生かせないでいます。
ITツールとしてのCRMは、「便利な顧客データの整理ツール」ではありません。
CRMの価値の本質は、データから分析手法を知ることにより戦略につなげることができることです。 

ぜひCRMにより実現できる分析と戦略策定のノウハウを身につけ、貴社組織の戦略を構築しましょう。

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