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PDCAの問題点とは?成果を出すポイントと新たなメソッド「OODAループ」について

PDCAの問題点とは?意味ないとされる理由と成果を出す方法を紹介

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目標達成や作業の効率化に長年有効といわれてきたPDCAサイクル)。

しかし、現在ではツールの発達や手法の多様化、社会の変化によって、PDCAに問題点
が指摘されるようにもなりました。実際、昔ながらの感覚でPDCAを活用すると、かえって思考や業務がチグハグになるといったリスクがあります。

そこで今回、7,000社以上の効率化やPDCAセミナーをしてきた弊社が、PDCAの問題点や改善方法、代替手段などを紹介します。

なお、本メディアには OODA/PDCAに関する記事が複数ございますので、以下の資料に一式まとめております。時短でまとめてノウハウを知りたい方は是非、以下よりダウンロードしてご活用ください。無料です。

PDCAで発生しがちな2つの問題点

トヨタをはじめとしてPDCAで成果を出し続けている企業は多いです。しかし、デメリットや問題点のないフレームワークはなく、PDCAや後述するOODAも例外ではありません。

特に、多くの日本企業で発生しているPDCAの問題点は主に以下の2つです。

  • PDCAを回すこと自体が目的になりがち
  • サイクルごとの設定や検証が不明瞭

上記2つの問題点は改善できるものなので、詳細を解説していきます。なお、手っ取り早く自社のPDCAを改善する方法を知りたい場合は、「自社のPDCAを進化させる秘訣6つ」をご覧ください。

問題点①PDCAを回すこと自体が目的になりがち

PDCAには、サイクルを回すこと自体に時間と労力を費やしてしまいがちな問題点があります。PDCAを回すこと自体が目的化してしまい、目標達成までの計画遂行や作業の改善といった本来の目的を達成できない状態です。

多くの場合、責任の所在が曖昧だったり、求める成果に対するコミットが希薄だったりするのが原因です。権限を一部移譲したり責任の所在を明確にするか、他のフレームワークでボトムアップ的なアプローチを試すと良いでしょう。

問題点②サイクルごとの設定や検証が不明瞭

サイクルごとの設定や検証が不明瞭になりやすいのもPDCAの問題点です。PDCAの各段階で発生しがちな問題点を解説していきましょう。

「Plan(計画)」

Planにおける問題点としてあげられるのは、

  • 目標達成までの明確なビジョンが描けていない
  • 組織・個人の現状分析・課題が把握できていない

PDCAの基礎となる目標の設計・計画がしっかりイメージできていないと、以降で行う実行や評価、改善といった検証・反復作業は無意味なものになってしまいます。

単にPDCAを目的化するのではなく、目標の達成や課題解決に向けたプランを作り、その一連の流れを積み上げていく意識がPDCAの成否を分ける分岐点と言えるでしょう。

「Do(実行)」

Doにおける問題点は、先述した「Plan(計画)」の計画性や実行性の乏しさにあります。

そもそも無計画なプランや、実現可能性の低い計画をもとに作成した内容では、効果的な実行や成果を出せません。また目標自体が長期的だった場合、短期的な目標へフォーカスできなかったり、直近の進捗状況が把握できなかったりする恐れもあるため、結果として実効性ある行動に結びつきません。

この工程では、ただ行動するのではなく、目標を短期及び長期プランへと細分化したり、達成に向けて綿密は計画設計したりすることで、Do(実行)の問題点を軽減することができます。

「Check(評価)」

Checkにおける問題点は、評価基準が曖昧であることが挙げられます。

目標を達成するためには、抽象的な視点ではなく、客観的かつ定数化(定量化)された基準が必要不可欠です。それによって導き出された結果をもとに評価を下すことで、次のアクションがより具体的で明確なものにつながります。

またチェック(評価)する体制も、一元的にチェックするのではなく、外部の視点を加えることで、より多角的な評価をすることができます。

「Action(改善)」

Actionにおける問題点は、より成果を出すための改善に向けた行動が取れるかどうかです。これまでの工程がしっかりこなせても、改善する方法や視点が抜けてしまっては目標達成することは困難と言えます。

この問題点を解消するためには、改善に向けて、あらゆる方法や施策を試すことや、目標に向けて実行と検証を繰り返すことなど、PDCAを粘り強く継続することが求められます。

PDCAについてより詳しくしている記事はこちらになります。
是非こちらの記事もご参照ください。

「PDCAは意味ない!」と言われるようになった背景

トヨタやリクルートなど、PDCAで成果を出し続けている企業はあるものの、社会情勢や各市場の変化から他の手法を使うべきという意見も多くあります。PDCAは以下の特徴から、今の時代に根本的に合わない問題点が発生する可能性があるからです。

  • イノベーションが生まれにくい
  • スピードと柔軟性にかける

上記2つのPDCAのデメリットを許容できない場合、PDCAを使い続けること自体が大きな問題点となり得るので、詳細を見ていきましょう。

イノベーションが生まれにくい

PDCAはイノベーションを生むのに適した手法でありません。もともと製造の品質改善の手法であり、最適な数値やアプローチを探っていくのに長けているからです。

既存製品に似た新商品を既存顧客に訴求する場合や製造コストを落とす方法を模索するならPDCAを使うと良いでしょう。使えるデータや前例があり、有効な仮説や計画を立てられるならPDCAは成果を出していけるからです。

一方で、参入したことのない市場に挑戦する場合やまったく新しい商品を未知のターゲットに売る場合などは、OODAなどの手法を使うのが適しています。

スピードと柔軟性にかける

PDCAはスピードと柔軟性にかけやすい問題点もあります。基本的にPDCAは要素を少しづつ変えて、結果の積み重ねで目的を達成しようという手法だからです。

しかし、現代はいわゆるVUCAといわれるように、先行き不透明で変化も激しい時代です。前提や常識が変わり続けるなかで、基本的に外部環境の変化を想定せずに少しずつ正解に近づこうとするPDCAは成果を出せない恐れがあります。

スピードと柔軟性を持たせつつ、なんらかの目標を手探りしながら達成していく必要があるなら、後述するOODAを採用すると良いです。

PDCAの問題点を乗りこえる方法

PDCAサイクル

PDCAの問題点を乗りこえて成果を出すには、以下2つのステップを踏むと良いです。

  1. 改善やマネジメントの手法の種類を知り、選択する
  2. PDCAを選択するなら改めてメリットと正しいノウハウを知る

上記2ステップの詳細をそれぞれ見ていきましょう。

改善やマネジメントの手法の種類を知り、選択する

まず、改善やマネジメントの手法の種類を知り、今最適と思われるものを選ぶのが重要になります。PDCAに限らず、あらゆる手法は万能ではないからです。手法は上げればキリがありませんが、PDCAを使ったり問題点を探ったりしている場合、以下3つを理解しておけば十分でしょう。

  • 業務を改善したい → ECRS
  • ゼロベースからなんらかの成果を上げたい → OODA
  • 有効なデータや前例を使いながら成果を上げたい → PDCA

上記の中でPDCAからのりかえられるケースが多いのは、OODAです。OODAについては後述する「新たに注目を浴びる「OODAループ」とは」を参考にしてください。ECRSについては、以下の記事が参考になります。

また、マネジメントや営業戦略などにPDCAを使っていたなら、各分野を見直すとより成果につながる可能性があります。詳しくは以下の記事が参考になります。

PDCAの本来の良さと正しいノウハウを知る

PDCAを採用すべきとわかったら、PDCAのメリットとノウハウを改めて確認し、遵守することで成功確率が高まります。そこで、「正しいPDCAのために各ステップで意識すべきこと」と「PDCAの3つのメリット」を解説していきます。

正しいPDCAのために各ステップで意識すべきこと

発生しがちな問題点を回避し、PDCAで成果を出していくために、各ステップで意識すべきことを紹介していきます。

 Plan(計画)

Plan(計画)とは、目標の設計や、業務で達成したい成果に向けて、それまでのプロセスを実際のアクションプランに落とし込んでいく作業になります。

計画を立てる際は、以下の「5W2H」の要素を意識して、シンプルかつ実現性があるプランニングしていきましょう。

-誰が(Who)
-いつ(When)
-どこで(Where)
-何を(What)
-なぜ(Why)
-どのように(How)
-いくらで(How much)

 Do(実行/行動)

Do(実行/行動)とは、「Plan(計画)」で設計・立案した目標やプランをもとに、実際の行動を遂行していく段階になります。

この過程では、ただ実行や行動をするのではなく、計画の有効性や進捗度などを検証・分析するため、実行に対する活動記録を事細かく残しておきましょう。

 Check(評価)

Check(評価)とは、設計した目標や計画に対して、どの程度実行できているかを評価する段階になります。

結果の良し悪しを客観的な数値で判断し、具体性のある検証結果をフィードバックすることが大切です。

 Action(改善)

Action(改善)とは、Check(評価)で表面化した分析・検証結果をもとに、目標を達成するために必要な改善点を見つけていく段階になります。

PDCAの3つのメリット

PDCAで得るべきメリットは以下の3つが代表的です。

  • 目標や行動基準が明確化される
  • 作業効率の改善が図れる
  • 具体的な行動ができる

上記3つのメリットがきちんと得られていれば、自然と達成したい目的にも近づくので詳細を見ていきましょう。

 目標や行動基準が明確化される

作業が定型化(ルーティン)及び可視化されることで、一連の作業の良し悪しがわかりやすくなります。また計画から改善までの流れを継続的に行うことで、具体的な行動指針になったり、作業の密度が増すことで、より綿密な行動計画や実行に移れるといったメリットがあります。

 作業効率の改善が図れる

PDCAを繰り返すことで、目標に対するミスを軽減できたり、作業工程の簡略化につなげることができるため、結果的にやることが明確になり作業効率を高めることができます。

 具体的な行動ができる

各ステップが具体的な行動指針とともに明記されているため、その内容にフォーカスした行動が可能となり、目標に対して具体的かつ実効的な行動をとることができます。

自社のPDCAを進化させる秘訣6つ

頭の痛いITについて_ポイント

基本は重要ですが、成功企業のPDCAは自社の特徴に合わせて独自の工夫をしている場合も多々あります。そこで、自社のPDCAを進化させる秘訣を6つ紹介していきましょう。具体的には以下のとおりです。

  • SFAなどのツールを導入する
  • 目標設定を明確にする
  • 進捗状況を記録する
  • 明確な評価基準を設ける
  • 原因を徹底的に分析・追及する
  • 成功事例を模範する

以下で解説するポイントを把握して、有効かつ実効性のあるPDCAにするように意識しましょう。

SFAなどのツールを導入する

現状を正しく認識してPDCAの成功確率を上げたり、多忙な中でPDCAに効率よく取り組んだりするにはSFAなどのツールを導入するのがおすすめです。

実際多くの企業がSFAでPDCAの効率をあげています。具体例としては以下の記事が参考になるので、確認してみてください。

CRM/SFAでより短いサイクルでPDCAを回す活用事例

目標設定を明確にする

 目標を計画・設計するにあたって現状の分析や把握を怠った目標設定をしてしまうと、そもそも満足な結果が得られなかったり、手法自体の形骸化につながってしまいます。

目標を立てる際は、計画倒れや未達にならないよう、数値化できる目標や実行可能性の高い目標を設定するようにしましょう。

進捗状況を記録する

日々の業務に追われていると、目標に対する進捗度の把握や、長期目線でのPDCAサイクルの運用が後回しになってしまいます。そうなれば必然的に、PDCAの循環スピードが遅くなったり、精度の高いサイクルを習慣化させることはできません。

PDCAを効果的に業務に導入する場合は、定期的な確認や分析、進捗度の記録をすることを心がけましょう。帰社する前や、曜日ごとといったように、自分なりのルールを設けて、PDCAの確認や分析、改善案の模索などを行うことが大切です。

明確な評価基準を設ける

PDCAを効果的にまわすためには、明確な評価基準を設けることが不可欠です。抽象的な基準や数値化できない指標を評価基準にしてしまうと、従業員のモチベーションの低下に影響してきます。

そのため、定性評価だけで判断するのではなく、定量評価など客観的指標から行動を評価するようにすることが大切です。

原因を徹底的に分析・追及する

ただサイクルを回すだけでは、効果的なPDCAの活用とは言えません。計画や実行がうまくいかない時は、サイクルを細分化して、徹底的にその原因を分析・追求する必要があります。

必要であれば、目標の再考や課題自体の見直しなどに着手することも検討しましょう。

成功事例を模範する

PDCAを業務の一環として導入する企業の中には、具体的な改善や成果が見られる企業も多く存在します。中でもトヨタのPDCAは特に有名なので、各ステップのコツを紹介していきましょう。

「Plan(計画)」

他社との市場競争力の強化を図るために「トヨタ生産方式」を導入しています。これによって「ムリ・ムダ・ムラ」を徹底的に排除し、生産効率を高め、最短かつ効率的に自動車を製造するシステムを構築しているのが特徴です。

「Do(実行)」

工程ごとに必要なものを、必要なときに、必要な量だけ、停滞なく生産する「ジャストインタイム」の導入。異常が発生した時に不良品を連続して造らないよう機械が自動的に停止する「自動化」も採用しています。

「Check(評価)」

問題の兆候や不良品が発生した時に、作業員だけだなく、管理者も一体となって、問題の「検証」を実施します。

「Action(改善)」

技術者・管理者・ライン労働者が協働して行う「改善提案」の実施。また、できることはすぐに取り入れる企業文化の醸成しています。

これらのサイクルによって、いち早く企業の構造改革に着手し、抜本的な組織・人事改革を推進し、グローバル化へ対応、現在の地位確固たるものにした成功事例といえます。

新たに注目を浴びる「OODAループ」とは

新たに注目を浴びる「OODAループ」とは

近年PDCAに代わる新たなフレームワークとして注目を集めるのが「OODAループ」です。OODAループとはどのような意味と役割を担うのか、注目を浴びる理由とあわせて解説します。

OODAループとは

「OODA」とは、「Observe (観察)」、「Orient (状況判断/方向づけ)」、 「Decide(意思決定)」、「Act (行動)」の4つの英単語の頭文字で、アメリカの米国空軍パイロット“ジョン・ボイド大佐”が提唱した意思決定方法です。

なお、PDCAとOODAのどちらを採用するのが良いか判断がつかない場合は、以下の記事が参考になります。

OODAループの各ステップの紹介

 Observe(観察)

Observe(観察)とは、相手(ビジネスの場では、市場や顧客、競合他社など)をよく観察することを指します。

計画設計や思い込みに固執せず、相手の状況や出方、意思決定者である自身が観察を行うことで、外的要因に関する「生のデータ」を収集することが可能となります。

 Orient(状況判断)

Orient(状況判断)とは、「生のデータ」や観察結果に基づき、現状の把握や理解を徹底し、それらのデータを自信が持つ経験や情報と統合して、分析・仮説を構築する工程を指します。
ここでは、収集した生のデータを価値判断の材料として価値のある情報に変換させることが求められます。

 Decide(意思決定)

Decide(意思決定)とは、「Orient(状況判断)」で得た価値判断の材料である情報に基づき、本質を理解した上で、「どのような計画を実行するのか」を決定していきます。

 Act(実行)

Act(実行)とは、「Decide(意思決定)」で決定した計画を実行に移します。そして再度「Observe(観察)」に戻り、OODAループをもう一度最初から繰り返していきます。

なぜOODAループが注目をあびるのか?

なぜこれほどOODAループが注目を浴びるのか?

 あらゆる環境に適応できるメソッド

PDCAが目標達成までの「プロセス」や「数値化された評価をもとに改善」することを重視する一方、OODAは現場での状況判断や意思決定を重視するため、変化に適合した臨機応変な対応が可能です。

そのため市場の動向や顧客ニーズの多様化など、目まぐるしく変わるビジネス環境に適したフレームワークと言えます。

 PDCAとの最大の違いは「柔軟性」

PDCAはもともと、工場などの生産性を高めるために作られたフレームワークのため、工場での生産速度や生産効率といった課題改善を図るのに最適と言われています。しかし昨今のビジネス環境や工程が明確に明文化されていない作業や目標に対しては、あまり効果的な手法とは言えません。

一方OODAは、戦場いったあらゆる状況や要素が不明確な環境で培われた機動性あるメソッドなため、現状の中から最適を自身で判断し、即座に行動に移していくことを目的としています。その点がPDCAとOODAの柔軟性の違いであると言えます。

問題点を理解したうえでPDCAをかしこく使おう!

業務の効率化や生産性を高めるためにはPDCAサイクルというメソッドは必要不可欠と言えます。

しかし、押さえるべきポイントや成功する要因、問題点を正しく理解せず活用してしまうと、かえって業務効率が低下したり、メソッド自体の形骸化につながる恐れがあります。

そのためPDCAサイクルを業務に導入する際は、問題点やポイントを把握して活用するのが重要です。また、PDCAの導入に注力するだけでなく、SFAなどのツールを導入したり、OODAなどと使い分けたりしてください。

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