おすすめのタスク管理方法は?アナログとアプリどっちにする?
タスク管理は配属部署に関わらずビジネスマンの基本スキルです。
日々発生するさまざまな業務上の案件を、期限内にかつ漏れなく確実に処理するには、問題処理能力とともに、タスクを管理する技能も不可欠な要素です。
しかしながら、書店のビジネス書コーナーに行けば、スケジューリングやタスク管理に関する書籍が山と積まれているのを見ればわかるように、タスク処理は永遠の課題でもあります。
また、アナログな方法でのタスク管理か、デジタルなデバイスやアプリを活用したタスク管理をするかという選択も悩ましいところです。
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個人で実施するタスク管理はアプリより紙に書くほうが良い理由
タスクの情報やスケジュールをデジタル化する最大のメリットは「共有性」にあり、PCやスマートフォンがあれば、時と場所に縛られず最新の情報を共有・発信することが可能です。
これはアナログな方法では難しい点ですが、実は利点もあります。
つまり、アナログな方法の代表である「紙とペン」によるタスク管理も、使い方によってはデジタルを超える可能性があるのです。
というのは、上に述べたデジタルな方法の利点は確かにアナログの欠点ですが、逆にその欠点は利点となるからです。
タスク管理アプリにはデジタルデバイスが必要です。
電源を入れ、起動を待ち、アプリを立ち上げて、それからやっと作業に入れます。
操作に慣れないアプリなら、コマンドの場所がわからず、ちょっとしたリストを作るのに何十分も必要になるでしょう。
もし電池が切れれば、一旦作業が中断されます。
「紙とペン」なら、思いついたタスクをすぐに書きつけられます。
取り敢えず、殴り書きでも良いので思いついたことを全て書き取り、あとでまた整理し直すことも容易に可能です。
紙なので電源も要りません。
箇条書きにすることはもちろん、簡単なダイアグラムやアイデアスケッチも添えられるという、表現の自由度という点ではアナログな方法にはかないません。
しかし、タスク管理ツールを導入し活用することで、案件進捗やチームのリソースなどマネジメントに必要な情報をリアルタイムに把握することが出来ます。タスクの抜け漏れ防止はもちろんのこと、的確なタイミングでマネジメントを行うことにも有用です。
タスク管理ツールに興味がある方や、導入を考えている方に向けてタスク管理選定比較シートをご用意いたしました。以下より無料でダウンロードいただけますので、ぜひご覧ください。
終わったタスクは線を引いて消していく
タスク管理の基本は「やるべきことをリストアップして可視化し、完了したら消す」というものです。
「紙とペン」の場合、案件を箇条書きにしておき、完了したら、文字の上に横線を引いておくことになります。
このとき、完了したからといって修正ペンなどで「文字自体を消す」ことはやめましょう。
横線を引けば、そこに記載されている文字が残ります。
つまり、ToDoリストがそのまま、完了作業履歴になるわけです。
このような、未完了案件と完了した案件が一目瞭然な点も「紙とペン」式タスク管理の利点です。
一般的にデジタルな方法は一覧性に問題があります。
紙に書かれた情報は一目見て瞬時に判別可能ですが、モニター上ではアプリケーションごとの表示フォーマットにしたがって表示されます。
これは全体像を素早く把握するのには向いていませんし、タスクのステータスを細かく表示することができません。
その点、紙に書かれた情報は、簡単な注意書きやあらかじめ決めておいた進捗状況を示す記号などを書き込むことで、未完了と完了だけではない、微妙な状況にあるタスクのステータスまで表現できます。
優先順位や重要度の高いタスクは付箋を貼りつけて
多くのオフィスではオフィススイートに含まれるスケジューラーを活用して、業務スケジュールとToDoリストを管理します。
このようなデジタルなタスク管理手法では、優先順位をつけておけば、ソート機能を使って、重要度や作業期限に合わせて表示順を変更することができます。
同じ機能をアナログで実現するには「付箋」を活用します。
さまざまな色や形状のものが入手可能ですので、タスク管理に使用する紙の大きさと用途によって使い分けましょう。
例えば、A4サイズの用紙であれば15x50mmサイズなどを使うと20件ほどの案件の優先順位を明確にすることができます。
A0サイズの用紙などを壁に貼り付けたりして、ブレーンストーミング的にタスク管理を行う場合は、75x75mmの正方形サイズなどを使うのが一般的です。
また、優先順位や重要度によって異なる色の付箋を使ったり、付箋自体をインデックス的に使ったり、注意事項を書き込んだりすると効果的です。
時間の単位でタスクを細分化しよう
時間軸を意識することはタスク管理の重要なポイントのひとつです。
一つのプロジェクトはさまざまなタスクの集合体ですが、それを時間軸で細かく分類してみます。
1日、1週間、1カ月、半年、一年などの時間的区切りごとにタスクを書き出していきます。
このような作業には、先に述べた付箋などを使うと効率が上がります。
タスクの中には、いわゆる「ルーティーン・タスク」と呼ばれるある期間をおいて繰り返し発生する作業があります。
一般的に、財務及び労務管理上の問題から、タスクには週、月、年などのまとまりがあり、それぞれの期末には集計・評価作業が入ります。
代表的なルーティーン・タスクはそのような作業の報告書作成などです。
顧客とのタスク管理はCRMツールで実施しよう
これまで見てきたアナログな方法でのタスク管理は、個人レベルでの管理には効率の良いものといえます。
しかしながら、そこで生まれる情報を共有して分析可能なフォーマットに統一するという意味では、デジタルな方法にはかないません。
例えば、顧客を中心とした業務を効率的に実現する手法にCRM(Customer Relationship Management)があります。
顧客の情報を一元的に管理・分析することで、経営戦略にまでつなげようとする管理手法です。
また複数のメンバーが一企業に関わっている場合、他のメンバーのタスク状況なども確認できるため緊急対応や担当者不在時にも顧客満足度の向上が期待できます。
これを実現するための顧客管理データベースを中心としたIT系のツールも同様にCRMと呼ばれます。
そこには、タスク管理機能も含まれています。
その際、情報の一元管理のために「シングルインプット・マルチアウトプット」を可能にするアプリケーションが実装されます。
顧客管理に関しては、活動報告、案件管理、在庫管理などさまざまなインプットが発生しますが、これらを別々のツールで管理していては、情報の相互連携が困難です。
CRMのプラットフォームであれば、それらをひとつのインターフェイスで入力できます。
また、業務によりカスタマイズも可能です。
そのようにして得られた情報を分析し・さまざまなアウトプット(分析レポートなど)として出力するという一連のプロセスがCRMで可能となります。
つまり、顧客中心の情報マネジメントの必要性がある場合、CRMは有効な武器となり得るわけです。