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データベースとは?仕組み・種類・メリット・活用事例など基礎を解説
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データベースとは?仕組み・種類・メリット・活用事例など基礎を解説

Excelやスプレッドシートのデータ管理に限界を感じている方やデータ分析して経営を行いたい方には、データベースへの移行がおすすめです。

今回はデータベースについて詳しく解説します。この記事を読めば、データベースの構造やメリットが理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。 

また、データをうまく活用して営業戦略を立案すれば生産性向上が見込めます。急速な環境変化に対応するためのデータ活用術を知りたい方は、下記の資料をダウンロードしてみてください。

[初心者向け]データベースの基礎

[初心者向け]データベースの基礎

データベースとは、検索や分析しやすいようにデータ構造が整理されたデータの集まりをいいます。

データベースにデータを格納し、データベース管理システムで「検索」「更新」「共有」を行います。「データ+データベース+アプリ」をまとめて、データベース管理システムと呼ぶケースもあります。

データベースではデータの管理だけでなく、分析や予測もできます。また、他システムと連携できるため、異なるシステム上で管理されているデータを紐づけることも可能です。

気軽に導入できるクラウドサービスの登場により、データベースを利用する企業が増えてきました。 

データベースの仕組み

データベースのアクセスには、データベース管理システムを活用します。

データベース管理システムには、データベースを操作するためのプログラミング言語SQLが組み込まれており、データの「検索」「抽出」「分析」が行えるようになっています。

※SQLはISO(国際標準化機構)で規格化されており、世界に普及しているプログラミング言語です。

データベースの役割

データベースの役割は、データを検索・抽出・編集・共有・分析しやすくすることです

データ構造で整理されたデータは扱いやすく、必要な情報をすぐに取り出せます。それによって、生産性向上が見込めます。

オウケイウェイヴ総研は『社内業務に関する調査』で、ビジネスパーソンが「調べもの」に費やす時間は毎日1.6時間と公表しました。多くの人が情報探索に時間をかけていますが、データベースを活用すれば、この労力を軽減できます。

データベースの活用例

データベースは、さまざまなものに活用されています。データベースの活用例には、以下のようなものがあります。

顧客管理システム 顧客情報を一元管理する
営業支援ツール 営業活動のデータを一元管理する
在庫管理システム 在庫情報を一元管理する
電子カルテ 患者情報を一元管理する
ECサイト ECサイトページ、お問い合わせに関する情報を一元管理する

データベースと表計算ソフトの違い

  データベース Excel・スプレッドシート
データ容量 多い 少ない
プログラミングスキル 必要な場合がある 不要 
複数名での利用 可能 可能(※制限がかかる) 
形式  表形式
フォーム形式
リスト形式など
表形式のみ 
データ管理のしやすさ しやすい しにくい

社内データの管理にExcelやスプレッドシートなどの表計算ソフトを使用している方もいると思いますが、データベース管理システムとの違いが5つあります。

Excelやスプレッドシートはデータ容量がさほど多くありません。また、容量を超過するとファイルを開くのに時間がかかります。

さらに、複数名で同時作業する場合にセルの結合やシートの削除、ピポットテーブルやグラフなどの機能が利用できません。このようなExcelやスプレッドシートの課題は、データベースで解決することができます。

データベースを活用するためには、プログラミング言語SQLの知識が必要になりますが、最近ではプログラミング知識が不要のデータサーバーサービスも登場しています。

データベースの種類

データベースの種類は、データ構造により「階層型」「ネットワーク型」「リレーショナル」「NoSQL」に分類できます。

階層型データベース

階層型データベースは、データをツリー構造で整理します。上層から下層に枝分かれした階層構造でルートが限定的であり、親子関係にもとづいてデータを簡単に取り出せるため、処理速度が速いという特徴があります。

しかし、ツリー構造で整理されているために、データ変更する場合は全体の構造を見直す必要があるなど、柔軟性が乏しいという短所があります。ビッグデータを取り扱う際に処理スピードを重視したい企業におすすめといえるでしょう。 

ネットワーク型データベース

ネットワーク型データベースはデータを網状に整理します。そのため、階層型データベースより柔軟で複雑なデータ構造を表現できて、重複登録を避けられます。

複雑な関係性を持つデータを表現するのに向いていますが、データの構造を理解していないと希望する情報にアクセスしにくくなります。そのため、業務プロセスが複雑な企業におすすめです。

リレーショナルデータベース

リレーショナルデータベースは、複数の表形式データを関連づけたデータベースをいいます。関連性が複雑なデータの管理がしやすく、検索性も優れていることから、多くの企業の基幹システムではリレーショナルデータベースが採用されています。

しかし、サーバーの分散が難しく大容量データを処理する場合は処理スピードが落ちてしまうことが弱点です。

NoSQL

NoSQLは、リレーショナルデータベースの弱点が解消できるとして注目を集めています。

別々のサーバーにデータを分散して保存しておき、SQLで必要なデータを取り出します。そのため、多くのデータでもすばやく処理することが可能です。NoSQLは管理が重要なため、データベースの知識を持った人を採用しましょう。 

データベースのメリット

データベースには3つのメリットがあります。 

1. データ量が増えても操作に支障が出ない

データベースサーバーを利用することで、大量のデータを保管できます。サーバーのデータを管理・参照するときにデータベース管理システムを使用してアクセスするため、扱うデータ容量が増えても操作に支障が出ません。 

2. 複数名でデータ編集ができる

データベースの強みは複数名でデータ編集できることです。エクセルでも共有機能を活用すれば作業できますが、変更反映のラグが生じたり機能に制限がかかったりします。データベースでは、このような悩みを抱えることなくデータ編集ができるようになります。

3. データを安全に保管できる

PCでデータファイルを保管すると、コンピュータ自体の故障や誤操作でデータ紛失してしまうおそれがあります。一方、データベースを使用すれば、アクセス権限の管理ができたりセキュリティ強化ができます。また、バックアップ用のサーバーを設置しておけば、誤操作でデータを紛失した場合も復旧できます。

データベースの課題と解決策

データベースには3つの課題がありますが、どれも解決が可能です。データベースをうまく活用するために課題と解決策を確認しておきましょう。  

導入コストが高い

データベースを導入する場合はコストがかかります。

規模感にもよりますが、導入コストが高くつくケースが一般的です。エクセルはオフィスソフトをインストールするだけで使用でき、Google Spread Sheetは無料で使用できるため、比較した場合にデータベースのコストが導入の課題になるケースが多いでしょう。 

解決策:クラウド型データベースを活用する

データベースの導入コストの負担を抑えたい方には、クラウド型データベースの利用がおすすめです。クラウド上のサーバーを借りるため、イニシャルコストを抑えてスモールスタートできます。 

データベースの操作方法に不安を感じる

データベースを導入しても、従業員が利用できなければ意味がありません。エクセルへの入力などの従来の方法を変える必要が生じると、従業員に負担が出てきます。「エクセルからデータベースに移行して、本当に操作できるのか」と不安を抱く人も多いでしょう。 

解決策:直感的な操作で利用できるものを選ぶ

データベースを導入するときは、直感的な操作で利用できるものを選びましょう。

クラウドサービスの中には、無料トライアルを提供しているものもあります。そのため、現場の従業員に操作してもらって、エクセルから移行して問題なさそうかを確認しましょう。

サポート体制の充実しているサービスを選んでおけば、操作中に悩みが出てきても解決できます。 

セキュリティ面に不安を感じる

企業の重要なデータを格納する場所にクラウドデータベースを選ぶと、セキュリティ面に不安を感じます。サイバー攻撃で顧客情報や社内情報が漏洩したニュースが報道されているため、クラウドデータベースは安心して利用できるのかと不安に感じる方もいるでしょう。

解決策:セキュリティ対策がされているサービスを選ぶ

データベースのサービスの中には、以下のようなセキュリティ対策がされているものがあります。このようなサービスを利用すれば、セキュリティ面の不安を払拭できます。 

データベースの暗号化 データが盗まれても解読できないように暗号化する
不正アクセスの監視 データベースのアクセス内容を監視する
不正アクセスの遮断 不正なアクセスを遮断する
2段階認証 ID/パスワードの確認だけでなく、セキュリティコードによる確認を行う
アクセス権限の制御 データベースにアクセスできる人を絞り込む

顧客情報の管理をしたいとお考えの方はCRMシステムがおすすめです。CRMシステムを導入に失敗しないためのガイドブックは下記よりダウンロードできます。

【業界別】データベースの成功事例

データベースを活用している企業はどのような効果が見込めているか、成功事例で確認しておきましょう。ここでは、業界別のデータベースの成功事例をご紹介します。

金融

株式会社クレディセゾンは3,500万人の会員を誇る総合生活サービスを提供している企業です。同社はクレジットカードなどtoCビジネスを主戦場にしていましたが、toBビジネスも強化するためデータ管理方法を見直しました。

これまでExcelで管理していたデータをデータベースに移行し、部下の活動を可視化するための帳票やグラフが、ボタンを押せば出てくるようにしています。

その結果、部下の報告を待つ受動的なマネジメントから能動的なマネジメントが行えるようになりました。リアルタイムで情報共有され、部下へのフォローがしやすくなり、案件推進のスピードを上げることに成功しました。

参考:導入事例 株式会社クレディセゾン

卸売・小売業

太平興業株式会社は三菱ふそうトラック・バス株式会社の代理店として、車両や部品の販売、メンテナンスを行っている企業です。

同社は営業活動の日報を提出させてはいたものの、確認して終わりで、役立てることができていませんでした。また、営業担当者の行動量など把握しておらず、営業を可視化したいと考えていました。

そこで、営業活動のデータベースをつくり、営業プロセスを可視化できるようにして、こまかいマネジメントを行えるようにしました。

データベースを構築することで、案件状況を数秒で確認できるようになるなど、時間を有効的に活用できるようになりました。

参考:導入事例 太平興業株式会社

建設・不動産

株式会社イマス東京支社は、不動産の一括借り上げによるサブリース事業を展開している企業です。現在では約500棟の管理運営を行っています。

同社では営業業務の属人化が課題となっていました。従業員が退職すると過去の顧客情報を追えず、マネージャーの経験と勘で対応せざる得ない状況でした。

このような問題を解決するためにSFAツールを導入して、過去の顧客情報を追えるようにし、営業力強化に成功しています。データ入力方法を切り替えることに抵抗を抱く社員もいましたが、フォローアップしてくれるベンダーを見つけてスムーズに導入することに成功しました。

参考:導入事例 株式会社イマス東京支社

データベースを活用して営業強化しよう

データベースに移行すれば、データ量が増えても処理速度に影響が出ることはなく、複数名でデータ利用することも可能です。つまり、データベースを活用すれば営業の強化につながります。

データベースを導入する際は、従業員が利用しやすいサービスを選ぶようにしましょう。

顧客情報を蓄積したい方はCRMシステムがおすすめです。下記資料では、CRMシステムの比較方法がわかるため、導入を検討している方はダウンロードしてみてください。

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