Excelでは限界も!営業管理を成功に導く3つのマネジメントポイント

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営業管理

期初に定めた売上目標を達成するためには、予実管理や案件管理といった営業に対するマネジメント、いわゆる営業管理が欠かせません。営業管理にはExcelをはじめとしたスプレッドシートがよく利用されています。案件の進捗状況などを一覧化して管理できるスプレッドシートは確かに便利なツールですが、営業管理がうまくいかずに課題を感じている方は数多く存在します。そんなスプレッドシートを利用した管理の限界やその課題を紐解きながら、営業管理に必要な3つのマネジメントと実現のために必要なツールとはどんなものなのかを解説します。

本コラムの目次

そもそも営業管理とは何をすべきなのか

一般的に営業部門では、設定された売上目標を達成すべく、客先を訪問し実際の予算と実績の差を埋めるための案件獲得に取り組んでいます。マネジメント層は営業の動きを正しく把握し、その行動に対するアドバイスや新たなアプローチ方法の検討などを、様々な営業管理手法で実施します。そして、目標に対する進捗や取り組んでいる案件に関する管理と案件数UPのため、月次や週次でどのくらいの顧客にアプローチするのかといった行動そのものの管理は、Excelのようなスプレッドシートが利用されていることが多いでしょう。

組織営業で成果を上げるための3つのマネジメント

前述の営業管理手法を改めて整理すると、営業管理には3つのマネジメント、「GAPマネジメント」「案件マネジメント」「行動マネジメント」が求められます。

「GAPマネジメント」とは、期初の予算と日々の実績の間にあるギャップを埋めていくための管理のことです。目標予算の達成には毎月の実績積み上げが欠かせません。しかし、予算と実績のギャップをしっかりと見極め、その進捗状況をつぶさに把握していくことが予算達成には必要不可欠です。このギャップを把握し、マネジメントにつなげることが「GAPマネジメント」です。

「案件マネジメント」とは、実際の案件そのものの管理です。予算と実績のギャップを埋めるためには、目標達成をするための案件を成約まで育てていく必要があります。営業活動の中で発生した案件における規模や売上予定日、競合情報を含む進捗状況を的確に把握、管理していくことで、売上につながる戦略を練っていくことになります。

「行動マネジメント」とは、営業の訪問件数といった行動そのものの管理です。そもそも案件数を増やしてくためには、客先への訪問や電話での営業活動など、営業の行動を増やしていくことで新たな案件を発掘していく必要があります。そこで、月次や週次での行動目標を定めた上で、その進捗状況を監視していくことになります。例えば、Aランクの顧客に対して月次で10回訪問する、といったものが行動目標にあたります。

これら3つのマネジメントは連動しており、ギャップを埋めるためには案件を増やす、案件を増やすためには行動を増やしていくことが必要です。これらは階層化して表現することができます。

営業管理の本質「3つのマネジメント」

なぜスプレッドシートではうまくいかないのか

これら3つのマネジメントが営業管理には必要ですが、Excelなどのスプレッドシートで管理していると、思うように売上拡大に結び付かないという声をよく耳にします。それはなぜなのでしょうか。

スプレッドシートで予算と実績の差を管理する「GAPマネジメント」を行った場合を例に挙げてみましょう。スプレッドシートのソフトウェアはPCにインストールされており、誰でも簡単に予算に対する実績状況を入力することができます。ファイルサーバなど特定のフォルダ上にスプレッドシートを置いておけば、各営業に毎週報告のための数字を入力してもらうことも可能です。

しかし、前回の会議での実績数字との違いや、変化に対してどんな要素が関連しているのかといった具体的な数字の中身を確認しようとしても、その数字からドリルダウンできるようになっていません。また、ギャップを埋めるための施策について営業に問いただしても、“A社なら、なんとか受注できそうです”といった、あいまいで表面的な回答に終わり、受注できると聞いていた案件がいつの間にか消えてしまう、なんてことも起こり得ます。予算実績管理表や案件管理表上では整然と見えていても、具体的な中身が的確に把握できず、数字が変更されたときのリカバリ策が立てられないといったことにもなりかねません。

もちろん、結果が重視される欧米型のマネジメント手法であれば、案件の詳細な情報は必要なく、数字さえきちんと把握できれば問題ないというケースもあるでしょう。しかし、日本型のマネジメント手法では、このやり方では厳しい面もあります。

日本の現場に合致したマネジメント手法とは?

そもそも営業管理におけるマネジメント手法には、日本的な方法論が必要です。日本の企業は、メンバーとの関わりが意識面でも物理面的でも離れている欧米と違い、上司と部下が連携した組織営業を行うケースが大半です。また、日本の組織には、部下の育成責任が欧米に比べて強い傾向にあります。どちらがベストということではなく、こうした地理的・文化的な違いを前提に考えると、日本型のマネジメントスタイルを採用している企業には、より案件に対して緻密なアプローチが可能な管理ツールが適しているといえます。

特に営業管理という視点で見れば、ミドルマネジメント層が部下をマネジメントしやすく、育てていけるような風土に適した仕組み、ツールは不可欠。案件ごとに上司が細かく確認し、具体的なアドバイスや指示ができる、緻密なコミュニケーションを可能にするツールです。また、会社に対する帰属意識や奉仕意識といった、部下が動くための動機付けができるよう、事実に基づいて数字などもきちんと示せるような、できる限り腹落ち感のある仕組みが求められます。さらに、組織営業に強みをもつ日本企業では、トップだけでなくミドルマネジメント層も含めた“面”でのアプローチが必要となり、それには名刺情報よりも詳細な人間関係までを一覧、管理できるような仕組みが日本式の営業スタイルには向いているといえます。

3つのマネジメントに適した営業管理機能

営業管理に求められる機能とは具体的にどんなものになるかを、1つの営業支援システムを例に、その画面を見ながら営業管理の実例について解説します。

GAPマネジメントの具体例

実際の予算と実績の差を管理していく「GAPマネジメント」では、受注済みからアプローチをはじめたばかりの案件までを含めた数字をグラフでリアルタイムに管理することが大前提です。このシステムは、日々の営業活動における活動報告から実際の数字を抽出し、それをグラフで可視化できるため、予実管理用に帳票を個別に作成する必要はありません。

ある月の目標達成トレンドである予算推移と受注金額としての実績に差がある場合、優先的にクロージングすべき案件が何なのか、グラフ上のギャップからドリルダウンして案件情報を表示させ、進捗状況や受注確度などから注力すべき案件をチェックします。そして、注力すべき案件からさらにドリルダウンさせ、営業担当者を特定し、その案件を攻略するためのアドバイスを考え、社内SNS機能を通じて直接営業担当者にアドバイスを行うことができます。実際の予算と実績ギャップのグラフから、わずか数分で営業担当者への直接アドバイスが行えるようになるわけです。

わずか数分でアドバイスが行える

案件マネジメントの具体例

案件ごとの進捗を管理していく「案件マネジメント」では、案件ごとに顧客情報や案件規模を一覧で管理し、進捗状況などが一覧で見えるようにするのが一般的です。このシステムは日々の活動報告で入力された案件が一覧となって表示される機能を備えており、企業名や部署、顧客との接触日、進捗状況、ネクストアクション、次回訪問日などが案件リストとして一覧表示できます。

進捗状況については色分けで直感的に状況把握が可能で、青色は前回に比べて前進、赤色は案件として後退ということが一目瞭然です。また、部署名をドリルダウンすれば、その企業の担当者が一覧で確認できる“人脈カルテ”を見ることができ、部署やその人の立場などが把握できるだけでなく、自社に対して好意的なのかという情報まで簡単に把握できるようになっています。また接触日をドリルダウンして、具体的な行動履歴を確認することも可能で、きちんとアプローチできているかどうかも一目でわかります。

案件リスト

行動マネジメントの具体例

案件を増やすための行動を管理する「行動マネジメント」では、案件を増やすための活動がどのように行われているのかが可視化できる機能が必要です。ここで取り上げた営業支援システムは、実際の活動プロセスごとに目標と実績を数値化し、その件数を的確に把握することで次のうち手に進めるためのアドバイスを行うことができるようになっています。

パイプライン分析という機能では、営業の活動プロセスを初期アプローチや案件化、提案、見積、クロージングといった段階に分け、その件数と進捗率で可視化できるようになっており、それぞれチームや個人ごとにその状況が瞬時に把握できるようなグラフが用意されています。ほかにも、ルートセールス型の行動マネジメントであれば、ランク分けされた顧客別の訪問件数などが可視化でき、Aランクを重点的に攻めている営業と重点顧客ではないDランクの顧客ばかりにアプローチしている営業との差も容易に可視化できます。こうした機能を活用すれば、具体的な数字に落とし込むことが可能になり、担当者へのアドバイスも事実に基づいて行われるため、頭ごなしの根性論で訪問件数を増やすようなやり方に比べて納得感があるはずです。

パイプライン分析、ランク別活動件数集計

具体的な画面も例に挙げ、営業管理に必要な機能をご紹介しました。こうした機能をもつツールを利用することで、スプレッドシートによる表面的な数字の管理を脱却し、組織全体で営業強化が図れるようになります。事実に基づいた状況を的確に把握し、現場とマネジメント層が一緒になって打ち手が立案できる、そんな仕組みが本来あるべき営業管理の姿といえるのです。

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