
目的別で選ぶ! 業務効率化ツール15選
働き方改革だけでなく、テレワークの浸透もあり、業務効率化ツールを自社に導入したい。
しかし、どれを選べば良いかわからない、という方も多くいるのではないでしょうか。
この記事では、コミュニケーションや営業活動といった効率化の目的別に、ツールを紹介していきます。
そもそも業務効率化ツールが必要な理由とは?

まずは、業務効率化ツールの導入が必要な理由について、改めておさらいしておきましょう。
理由1. 業務量が変わらないなかでの労働人口減少
厚生労働省が発表した「人口の推移と見通し」によると、15歳~64歳までの生産年齢人口は今後、継続して減少していくと考えられています。
また、帝国データバンクの調査によれば、企業の35.9%が正社員の不足を感じているというデータもあり、すでに人手不足を実感している企業もいます。
労働人口の減少で人材不足になると、例えばこれまで2人の人手を必要としていた業務に、1人しか人員を割けないことになります。
つまり、就業時間内に1人が2人分の業務を遂行する必要性が出てくるのです。
短い時間で、より多くの業務をこなす必要があるとすると、業務効率化ツールの導入も必須と言えるでしょう。
理由2. テレワークの浸透によるDX化の推進
2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大で、全国的な外出自粛を余儀なくされ、テレワークが一気に浸透しました。
オフィスではなく遠隔地で働くとなると、情報共有やコミュニケーションはオンラインへと移行する必要があります。
その手段として、業務効率化も目的としたITツールの導入は、やはり避けては通れない課題です。
どんな種類がある? 目的別で選ぶ業務効率化ツール15選
では、業務効率化を促すツールにはどんなものがあるか。目的別に紹介していきたいと思います。
目的1. コミュニケーションを効率化したい!
Slack

Slackはチャット機能やファイル共有機能を持つ、コミュニケーションツールです。
用途に応じてチャンネルを作ることができるため、遠隔地であってもプロジェクトやチームごとのコミュニケーションが可能となります。
なお、プランは次の3つが用意されています。
- プロ:毎月850円/1ユーザー
- ビジネスプラス:毎月1,600円/1ユーザー
- Enterprise Grid:問い合わせ
ChatWork

Chatworkも、Slackと同じくチャットやファイル共有、またタスク管理やビデオ通話機能などを備えたコミュニケーションツールです。受け取ったメッセージごとタスク化できるため、返信・対応漏れなどの防止に役立ちます。
以下、3つのプランが用意されています。
- フリー:毎月0円/1ユーザー
- ビジネス:毎月500円/1ユーザー
- エンタープライズ:毎月800円/1ユーザー
Zoom

Zoomは、1対1のビデオコミュニケーションであれば無料で利用できるツール。
3人以上の参加であっても、40分までは無料です。
前述したSlackとChatworkがテキストでのコミュニケーションに特化したツールだとすると、Zoomはビデオ会議など、リモート環境下での対話に特化したツールといえます。
なおグループミーティングを無制限で行う場合、以下、いずれかのプランで契約する必要があります。
- プロ:年20,100円/ライセンス
- ビジネス:年26,900円/ライセンス
- 企業:年32,300円/ライセンス
目的2. プロジェクト管理を効率化したい!
Asana

Asanaはチーム全体のタスク整理に役立つ、プロジェクト管理ツールです。
SlackやDropbox、Googleカレンダーなど、さまざまなアプリケーションと連携できる点が特徴。
「To Do」「進行中」「完了」など、タスクの進行度合いに合わせて進捗管理を行うことができます。
Asanaの料金プランは以下の4つから成ります。
- Basic:毎月0円
- Premium:毎月1,200円/1ユーザー
- Business:毎月2,700円/1ユーザー
- Enterprise:お問い合わせ
Backlog

Backlogはチーム全体のプロジェクト管理のほか、各プロジェクトに紐付く課題(タスク)を作成し、担当者やスケジュールを個別に設定できるツールです。
ガントチャートなども簡単に作れるため、各作業計画を直感的に、一目で把握することができます。
登録してから1ヶ月は無料ですが、プロジェクト数やストレージ(容量)の大きさによって、月額有料制です。
企業向けは以下、3つのプランが用意されています。
- スタンダードプラン:毎月12,980円
- プレミアムプラン:毎月21,780円
- プラチナプラン:毎月55,000円
Trello

Trelloは、カード型のタスクを自由に動かしながら、視覚的にプロジェクトを管理できるツール。
付箋のように貼ったりはがしたりなど、感覚的な操作が特徴です。
完全無料のため、導入ハードルも低いといえます。
目的3. 営業活動を効率化したい!
Sales Cloud

Sales Cloudは、世界の中小企業から大企業まで約15万社以上が導入している、高シェアを誇る営業支援ツールです。
営業だけでなくカスタマーサクセスやマーケティングも含め、幅広い業務に対応する点が特徴。
すでに導入しているツールとの連携など、自社環境に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
ただ、多機能であるがゆえ、社内への浸透は時間がかかるかもしれません。
なお、以下4プランが用意されています。
- Essentials:毎月3,000円/1ユーザー
- Professional:毎月9,000円/1ユーザー
- Enterprise:毎月18,000円/1ユーザー
- Unlimited:毎月36,000円/1ユーザー
eセールスマネージャーRemix Cloud

eセールスマネジャーは、純国産のSFAです。
日本の営業スタイルに合わせて開発された、このツール。
国内で満足度No.1を獲得しています。
主要なSFAの多くは海外で開発されており、ツール内の記載や項目がわかりにくいケースもあります。
その点、eセールスマネージャーは日本の営業現場に合わせた操作性が特徴です。
そんなeセールスマネジャーは、以下、3つのプランを用意しています。
- スタンダード:毎月6,000円~/1ユーザーあたり
- ナレッジシェア(閲覧のみ):毎月2,000円~/1ユーザーあたり
- スケジュールシェア(グループウェアのみ):毎月1,000円~/1ユーザーあたり
HubSpot

HubSpotは大企業から中小企業、スタートアップまで含め、世界11万社以上で展開されているツールです。
以下、4つのソフトウェアが用意されており、組み合わせることでマーケティングから営業、顧客管理まで幅広く対応します。
- HubSpot CRM:完全無料
- Marketing Hub:毎月5,400円~384,000円
- Sales Hub:毎月6,000円~144,000円
- Service Hub:毎月6,000円~144,000円
営業支援のみを目的とするならSales Hubを選びたいところ。ただ、顧客管理の機能を持つHubSpot CRMは、完全無料で利用できます。
目的4. マーケティング活動を効率化したい!
SHANON MARKETING PLATFORM

日本においてMAのリーディングカンパニーと呼ばれる「シャノン」が提供するツールです。
メール配信やリード管理、スコアリングやSNS管理など、マーケティング活動を支援するための機能を網羅。
さらに、イベントやセミナーといったオフライン施策の管理機能を搭載している点が特徴です。
なお料金については、問い合わせを行う必要があります。
b→dash

b→dashは、「データパレット」機能によって、データ連携から抽出までの全工程を画面操作のみで完結できるツールです。
抽出したデータはメールマーケティングや広告、SNS配信などさまざまなマーケティング施策に活かすことができます。
ノープログラミングでデータを処理できるため、エンジニアの工数やコスト削減効果も。
こちらも料金については、問い合わせを行う必要があります。
SATORI

1,000社以上の企業が導入するMAツールのひとつ、SATORI。
実名ユーザーだけではなく、匿名ユーザーのスコアリングやアプローチできる機能が特徴です。
そのため、見込み客の新規獲得から育成まで一気通貫で実施できる点がポイント。
潜在見込み客へのアプローチなど効果を発揮しそうです。
なお、SATORIは初期費用が300,000円、月額費用が148,000円となります。
目的5. 顧客管理を効率化したい!
Sansan

名刺の一括管理に特化したツールです。
名刺をスキャンするだけで、すべての顧客をデータベース化することが可能。
11カ国語に対応しており、国外取引先の管理にも使えます。
「Lite」「Standard」「DX」の3つのプランが用意されており、料金は問い合わせる必要があります。
ちきゅう

名刺管理だけでなく、営業支援機能も備わったツールです。
スキャンした名刺の情報を自動で登録する「名刺管理機能」、商談の進捗状況を確認できる「商談管理ビュー」や、売上や達成率などをグラフ化できる「キャンバス」などの機能が特徴。
「顧客管理と営業支援を一括して行いたい」といった場合におすすめです。
なお、以下4つのプランが用意されています。
- ライト:月額1,480円/1ID
- スタンダード:月額2,980円/1ID
- プロ:月額4,980円/1ID
- エンタープライズ:月額9,800円/1ID
Kintone

散在しがちなエクセルファイルを読み込むだけで、一括管理ができる顧客管理ツールです。
自社に合ったサポート体制を選べるのが特徴。
導入後も「お役立ち資料」「セミナー」「相談しながら」「応用編」といった4つの段階で設計されたサポートを受けることができます。
料金については、以下2つのコースが用意されています。
- スタンダードコース:月額1,500円/1ユーザー
- ライトコース:月額780円/1ユーザー
業務効率化ツールを選ぶときの3つのポイント

最後に、業務効率化ツールを選ぶときのポイントについて、紹介していきます。
ポイント1. 自社に合った機能か
たくさんの機能が用意されていたとしても、それが自社であまり利用しないであろう機能であれば、コストだけが高くなってしまいます。
まずは「どんな目的でツールを導入するか」を明確にしたうえで、利用したい機能を備えた製品を選びましょう。
ポイント2. 社内システムとの連携やカスタマイズは可能か
業務効率化ツールのなかには、複数のシステムと連携できるものもあります。
また、自社のシステム環境に合わせてカスタマイズ可能かどうかなども、確認しておきましょう。
ポイント3. サポート体制は整っているか
業務効率化ツールは導入して終わりではなく、その後、継続して運用していかなければなりません。
そんな導入後のサポート体制が整っているかどうかも、ツールを選ぶポイント。
製品の機能だけでなく、サポート体制についてもチェックしておいたほうが良いでしょう。
業務効率化にはITツールの導入が必須!

業務効率化は、社員の意識を改革してどうにかなるものではありません。
やはり、具体的なツールを導入するからこそ業務効率化が成し遂げられるというもの。
コミュニケーションなのか営業活動なのか、効率化の目的を明確にしたうえで、今回紹介したツールの導入を検討してみてください。