
BtoB営業の売上を向上させる顧客分析戦略と実例
顧客1社ずつとの強い信頼関係が重要なBtoB営業において、顧客分析は不可欠のプロセスです。
顧客を分析することで正しく戦略を定め、最適な形でリソースを活用できます。
BtoB営業での顧客分析の効果と、売上増加を達成できる方法をご紹介します。
このページのコンテンツ
顧客分析とは
顧客分析とは、売上拡大に向けた戦略を立てる際に利用されます。
見込み客を次のような要素で分類し、受注・購買に至るまでの流れを分析していきます。
属性情報 | 業界 |
業種 | |
エリア | |
企業規模 | |
外部要因 | 潜在的なニーズ |
売上向上の為に顧客分析を行う目的と必要性
BtoB営業における顧客分析の目的と必要性は次のとおりです
目的
顧客分析を行う大きな目的として、売上の向上があげられます。
売上を向上させるには、「顧客数を増やすこと」 と 「単価を上げること」 が必要です。
顧客分析を通じて顧客の意向を理解し、それに沿った提案やサービスを行うことで、この2つが可能なります。
具体的には次のような効果があり、新規開拓・既存営業ともに効果が見込めます。
- 顧客満足度が高まる
- 新規受注件数の増加
- アップセル・クロスセルの売上アップ
- 継続利用率の上昇
必要性
「売上の80%は20%の顧客が生み出していることが多い」という説がパレートの法則です。(ニッパチの法則とも呼ばれます)
この法則はご存じの方が多いと思います。
細かい比率は異なるものの、原則は業種業界を問わず有効。
つまり、売上を上げるには上位20%を占める優良顧客を識別し、その属性と動きを分析する必要があるのです。
この分析を怠ると、見込の薄い顧客に多くの時間を費やすといったムダな投資が増えてしまいます。
顧客分析を行うための方法
顧客分析の手法には、購入金額や頻度、時間などでランク分けするRFM分析や、購買履歴のデータを元に分析するデシル分析など、多く存在します。
また分析方法の中には、対個人向け商品に適したものもあります。
本記事ではBtoBセールスにおいて効果を発揮する「パイプライン分析」と「定性情報の分析」の掛け合わせによる手法をご紹介します。
パイプライン分析とは
パイプライン分析とは営業活動における一連の業務フローをパイプに見立て、営業活動のプロセスを可視化・ボトルネックを把握し、取るべき改善策を考案するために活用します。
パイプライン分析について詳しくはこちら
企業によって多少異なりますが、問合せや初回訪問、提案、見積り、クロージング、契約などの業務フローのどこに問題があるのかが一目瞭然なので、テコ入れすべきポイントが明確になります。
定性情報の分析とは
定性情報の分析とは企業が持つ、数字に表しづらいが契約に至るまでに重要な役割を果たすような情報を、分析することです。
例えば、営業戦略における課題がどこにあるのかや、意思決定におけるキーマンは誰か、決算時期と次回の予算取りの時期などが定性情報にあたります。
これらの情報を組み合わせて活用することで、営業生産性を最大化させることができます。
しかし、定量的な情報と定性情報が峻別され、活用できるレベルで統合的に管理されていない企業も多いのが現状です。
顧客分析に役立つCRM/SFA
顧客管理や営業支援用のツールを使えば、顧客の定性情報を分析し、さらに定量情報と組み合わせて活用できます。
具体的な方法を紹介します。
顧客分析に活用できる「eセールスマネージャーRemix Cloud」
CRMを活用してできる顧客分析は「受注に至った顧客はどのマーケティング施策で反応したものが多いのか」、「どういった営業プロセスを踏んだ場合多く受注しているか」、「逆に失注する顧客はどういった傾向にあるか」など、顧客との接触履歴を組み合わせた分析です。
これは、それぞれの活動のROI(投資対効果)を導き出せます。
もっとも効果の高いマーケティング施策や営業プロセスを把握して、新たな戦略につなげることが可能となるのです。
また、CRMは分析に必要なデータを可視化することができます。
蓄積した顧客データを見たい形でリアルタイムにアウトプットできれば戦略通りに進んでいるかを把握でき、結果がでる前に軌道修正につなげることができます。
詳しい機能はこちらをご覧ください。
顧客分析に有効な使い方
前段までにご紹介した「定量的」「定性的」の両軸での顧客分析に有効なeセールスマネージャー活用法をご紹介します。
- 自動集計されたレポートからボトルネックにフォーカス
- 詳細情報へワンクリックでドリルダウン
- 活動履歴やキーマン、名刺交換履歴などの詳細情報を確認
- 迅速、かつ的確な指示・指導

このように定量的な数値の把握と、顧客・案件情報などの定性情報を一元管理することで、迅速な営業活動を行うことが可能になります。
その他、eセールスマネージャーに蓄積された顧客データを使った分析例
業界別顧客ニーズ分析
例えば、業界別に最も効率の良いマーケティング施策や営業資料は何かを検討する際、eセールスマネージャーでは、蓄積した顧客データから業界毎のニーズの違いをグラフでアウトプットすることができます。(下記の図参照)
これらニーズに合わせて、業界別セミナーコンテンツを検討したり、訪問する際に持参する事例集の作成などの判断が可能になります。

リード別確度分析
どのマーケティング施策で獲得したリードが最も受注しているかも、蓄積した顧客データからグラフ化することができます。
下記の図の場合、最も案件化〜受注している施策は自社セミナー・イベントとなり、この施策を最大化することが受注を増やすカギと判断できます。

進捗別失注案件数分析
eセールスマネージャーRemix Cloudは、プロセスマネジメントをコンセプトに設計されているため、営業プロセス毎にさまざまな切り口でアウトプットを出すことができます。
下記は、どの営業プロセス時に失注しているかをグラフ化したものです。
プレゼンテーションと提案時に多く失注しているため、ここに改善点があると判断できます。
このような結果の場合はプレゼン・提案内容が最適かどうかをもう一度見直す必要があります。

失注を防ぐ顧客満足度の上げ方はこちらの記事を参考にしてください。
顧客分析を行うことで売上向上・残業削減の生産性向上を実現した事例
CRM/SFAを使って定量的・定性的な両軸の観点での顧客分析を実行し、売上向上や業務効率改善などの生産性が向上した事例をご紹介します。
エクセルでの管理をやめた結果、週1開催の会議が月1に、ボトルネックの可視化と改善で提案力向上
営業活動の報告についてはEXCELで管理していたが、営業プロセスのどこに課題があるのかなど把握することが難しかった。
CRM/SFAリプレイス後は、営業プロセスのどこで止まりがちなのか、数値化して見ることができるようになり、ボトルネックの可視化が可能になった。
そこから見えてきた課題に対し、案件の状況に応じたアドバイスやフォローがタイムリーにおこなるようになり、提案期間の短縮や、効率化につながっている。
さらに、これまで案件の進捗を週次で報告資料を作成しミーティングを行っていたが、資料作成の必要がなくなったことで、ミーティングも月1回に削減できた。
参考動画:株式会社インボイス様事例
https://www.e-sales.jp/casestudy/invoice/
営業部門からサポート部門まで顧客接点情報を共有し戦略的な営業活動を実現したCRM/SFA活用法
お客様へどういったアプローチをしていくかを会議で協議・戦略立案をチームで行っている。
具体的には、お客様の訪問履歴や、対応履歴、コンタクト先などを画面に映しながら進捗状況を踏まえて協議。
具体的な推進方法について関係各所からアドバイスをもらい、情報を集約させて最終的にクロージングに一番近い道を目指して案件を推進している。
働き方改革や業務改善が叫ばれる中、所定労働時間で生産性を上げるために業務の質を上げる必要があり、eセールスマネージャー(CRM/SFA)が成果を発揮している。
参考動画:東通インテグレート株式会社様事例
https://www.e-sales.jp/casestudy/totsu/
CRM/SFAで売れない原因を「見える化」して受注増とモチベーション向上を実現
以前は、営業が頑張っているにも関わらず売上に結びつかず、なぜ売れないかの原因分析も全くできていない状態だった。
ツール導入により情報の共有化・一元管理が進み、数字が分析しやすくなった。
顧客が購入に至らない「抵抗」も発見できるように。
これを元に改善をはかったところ注文増につながり、営業マンのモチベーションもアップしている。
参考動画:株式会社相模化学金属様事例
https://www.e-sales.jp/casestudy/sagamimagnet/
その他の顧客分析・データ活用で成果を上げた事例はこちらhttps://www.e-sales.jp/casestudy/purpose/data/
顧客分析で売上を向上させましょう

顧客分析を元にした戦略で売上向上や業務効率アップを達成した事例は多く存在します。
分析は複雑なプロセスですが、CRM/SFAツールを使うことで効率化が可能です。
まずは顧客分析が可能な環境を作り出すところから始めましょう。
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