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プロセスマネジメントとは?実践時のよくある失敗を解決!成功事例に学ぶ
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プロセスマネジメントとは?実践時のよくある失敗を解決!成功事例に学ぶ

業務フローがなく仕事が属人化してしまうと、どこに問題があるのか、どのように改善すべきか指示できなくなります。このような問題を抱えないようにプロセスマネジメントを行いましょう。

今回はプロセスマネジメントの基礎知識や成功事例、実践時によくある失敗例をご紹介します。この記事を読めば、プロセスマネジメントのやり方や注意点が理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

業務フローの属人化を防ぐためには、業務を洗い出すことが大切です。業務プロセスの洗い出しで使われるおすすめのタスク管理ツール情報をまとめたので、興味がある方はダウンロードしてみてください。

プロセスとは

マネジメントするためにも、まずはプロセスについて理解を深めておきましょう。

プロセスの意味

プロセス(Process)は「物事の手順」を意味します。ビジネスシーンでは「業務フロー」を指します。プロセスの意味が理解しづらい場合は「過程」「経過」「手順」「工程」に置き換えると理解しやすくなるでしょう。 

プロセスの例文

ビジネスシーンで使う例文は以下の通りです。

  • 「仕事のプロセスが効率化できないかを検討しましょう」
  • 「自社に見合う人材を採用するために採用プロセスを見直すべきです」
  • 「営業目標を達成するために営業業務のプロセスを改善しましょう」 

業界・状況別のプロセスの使い方

プロセスは業務フローで利用されるケースが多いですが、業界によりプロセスの使われ方が変わります。

IT業界 プログラム実行の流れ
製造業界 製品を製造する工程
HR業界 人事採用の流れ
人事評価の項目

プロセスマネジメント(プロセス管理)とは?

プロセスマネジメントとは、最終的なゴールにいたるまでの成果をステップにわけて細かく分析・管理し、最大限の成果が出るように改善を行うことです。

プロセスを明確にすることで、どうすれば目標を達成できるか考えられるようになります。の可能性を高められます。つまり、業務フローを改善できることがメリットです。

プロセスマネジメント(プロセス管理)の参考例

企業の営業活動にプロセスマネジメントを取り入れた例を見てみましょう。

営業プロセスは以下の通りです。

To DO 件数
顧客リストを作成 10,000件
顧客にテレアポを行う 1,000件/月
商談の獲得 1件/月
契約を獲得する 0件/月

営業プロセスマネジメントを行えば、どこが課題であるかを発見しやすくなります。たとえば、上記の場合はテレアポのアポ獲得率が0.1%(1件/1,000件)と非常に低い数字です。どのようなテレアポをしているかを確認して指導し直すことで、商談率を上げ、契約が獲得できるようになります。

プロセスマネジメントを行えば、どこが課題で改善すべきか明確にできます。

プロセスマネジメントを導入する手順

プロセスマネジメントは、次のような手順で導入します。 

  1. 業務プロセスを洗い出す
  2. フローチャートや手順書で可視化する
  3. それぞれのプロセスで具体的な目標を設定する
  4. 結果を見ながらPDCAを回す 

ここでは、各手順について詳しく解説します。

1. 業務プロセスを洗い出す

まずは、既存の業務プロセスを洗い出します。

属人化されたプロセスに改善のヒントがあることも多いため、担当者にヒアリングしながらこまかくプロセスを確認するのがポイントです。

ヒアリングは1対1の面談やアンケート形式で実施し、担当者にフローチャートを書かせるといった、作業負担の大きい依頼はしないよう心がけましょう。

2. フローチャートや手順書で可視化する

ヒアリングが完了したら、フローチャートや手順書を作成して業務プロセスを可視化します。

フローチャートは全体のプロセスを把握しやすく、手順書は各プロセスの細かい注意点などを記述できるのがメリットです。目的に応じて適切な形式を選び、場合によってはフローチャートと手順書を組み合わせて活用しましょう。 

3. それぞれのプロセスで具体的な目標を設定する

続いて、プロセスごとに目標を設定します。

目標は、 「問い合わせ5件」「見積もり3件」など、成果が測定できるよう設定します。それにより、担当者はやるべきことが明確になり、マネジメント側は成果を管理しやすくなります。

目標設定のコツは下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひご覧ください。

参考:目標設定のコツと具体例を紹介! 定番フレームワーク「SMART」も解説

4. 結果を見ながらPDCAを回す

施策を実施したら、かならずPDCAサイクルを回して改善しましょう。 

PDCAで最も重要なのは、Plan(計画)です。ここで、Planが決まるまでの流れを改めて確認しておきましょう。 

  • KGI(定量的な目指すべきゴール)と現状のギャップを分析する
  • 課題の抽出する
  • KPI(KGIを達成するための定量的な目標)の設定する
  • Plan(計画)を決定する

各プロセスにおいて、このような地道な改善を丁寧に行うことが、プロセスマネジメントを成功させる秘訣です。 PDCAについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

参考:PDCAにおける検証・評価の必要性/営業効果を高めるチェックポイントは?

プロセスマネジメントを成功させるためのポイント

プロセスマネジメントは失敗しやすいため、成功させるためのポイント3つをご紹介します。 

経営層が積極的に関与する

プロセスマネジメントは現場で行われる活動ですが、現場だけで計画・実行されたプロセスマネジメントは成功しないことが多いため、注意が必要です。

経営層が関与しないことで計画自体が甘くなり、実行したものの効果が出ないケースがあります。また、アウトプットへの責任感が薄れ、PDCAのサイクルが回らなくなるのも、現場主導のプロセスマネジメントでよくある失敗例です。

経営層の関与がないと構築予算が取れず、中途半端な施策になって成果が上がらないことも考えられます。プロセスマネジメントを成功させるために、経営者層が積極的に関与するようにしましょう。 

現場の業務負荷を軽減する

プロセスマネジメントの基本は、PDCAを回して課題を解決していくことです。

課題を抽出すればするほど、PDCAのサイクル数が増えていくため、現場の業務負荷が高くなります。そのため、社内のスタッフ配置や業務負荷に配慮し、現場から不満が出ないように采配することが重要です。

SFA(営業支援システム)などの導入により、業務を自動化することで現場の負担を軽減する方法があります。 

現場とコミュニケーションをとる

プロセスマネジメントを実施する際に現場とのコミュニケーションが不足していると、理解を得られず、新しいプロセスを現場に定着させるのが難しくなります。

経営層クラスの主導によって、かならず組織全体で成功をめざすコミットメントを取ったうえで施策を進めましょう。その後も、継続的なコミュニケーションによってフォローすることが大切です。 

プロセスマネジメントの成功事例3選

ここでは、プロセスマネジメントの成功事例3選を紹介します。自社の戦略を考える際の参考にしてください。 

シダックスコントラクトフードサービス株式会社

シダックスコントラクトフードサービス株式会社は、病院や介護施設に給食委託サービスを提供している会社です。安心・安全でおいしい給食を提供することはもちろん、付加価値の高いメニュー提案や顧客ニーズへの対応で支持を集めています。

同社は事業拡大する中で、営業活動が属人化していることに気づきました。そこで、営業活動プロセスを可視化して、どのような営業活動を行えば成果が出せるのか、営業業務の標準化しようと考えたのです。

営業プロセスの可視化をするためには、営業担当者から営業情報を入力してもらわなければいけません。そのため、入力作業の負担が軽減できるSFAツールを導入しました。

SFAツールで営業情報を一元管理することで、定量データを交えた議論ができるようになり、会議時間の短縮ができました。

参考:お客様の「課題」と「期待」を見える化!顧客に向き合う「攻めの営業組織」への進化ストーリー

ジャパンホームシールド株式会社

ジャパンホームシールド株式会社は、地盤調査や地盤解析を実施している企業です。地盤調査や地盤解析の件数は200万件と実績を豊富に持っています。

同社は営業部門の営業力強化をしたいと考えており、営業担当者が顧客にどのような商談をしているか考えることが重要だと感じ、SFAツールの導入をしました。

SFAツールで営業担当者が顧客にどのような商談をしているかを可視化することで、良し悪しの判断が行えて、営業戦略の見直しに役立てられています。また、営業担当者を指導するときもデータを見ながら会話できるため、納得されやすく指導も楽になりました。

参考:課題解決のスピードアップで部門全体の営業力を底上げ!

株式会社メモリアルアートの大野屋

株式会社メモリアルアートの大野屋はお墓、お仏壇、お葬式など仏事一式をサポートしている総合葬祭会社です。関東・関西・東海エリアに30店舗の葬祭場を運営しています。

同社はお墓やお仏壇を売るため、飛び込み営業やテレアポはできません。お墓やお仏壇が必要になったときに大野屋を思い出してもらえる信用第一の販売を大事にしているため、データ管理を見直して個人情報の保護を強化しようか考えていました。

これまでコールセンターの対応履歴はCTIシステムで管理されていて、他部署と共有できておらず、どのような声が届いているか確認できていませんでした。このような課題を改善するためにSFAを導入するに至ったのです。情報共有ができて、そのデータにもとづいたトークで信用を獲得し、売上を伸ばしています。

顧客満足度を上げるためには「情報をすぐに閲覧する」「顧客情報をすぐに入力する」「すぐに行動する」が欠かせません。このような業務プロセスを効率化するために、操作が簡単なツールを導入しました。

参考:顧客満足度や成約数がアップしたCRM/SFAの活用法!システム連携による情報共有と営業プロセスの可視化を実現

さまざまな企業がDXで生産性向上に成功していますが、営業DXの方法を資料にまとめたのでご興味がある方はダウンロードしてみてください。

事例から学んでプロセスマネジメントを成功させよう

プロセス(Process)は「物事の手順」を意味します。プロセスマネジメントとは、最終的なゴールにいたるまでの成果をステップにわけてこまかく分析・管理し、最大限の成果が出るように改善を行うことです。プロセスマネジメントは以下の流れで行います。 

  • 業務プロセスを洗い出す
  • フローチャートや手順書で可視化する
  • それぞれのプロセスで具体的な目標を設定する
  • 結果を見ながらPDCAを回す 

この記事では、プロセスマネジメントに成功している企業の工夫ポイント、ツール使用方法をご紹介しました。ぜひ、この記事を見ながらプロセスマネジメントを行ってみてください。

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