
トップ営業マンに学べ!営業成績を上げる15のヒント
営業成績を上げたい。けれども、どうすればよいのか分からない。
自分には、営業センスがないのだろうか・・・。
あなたは、こんな疑問、悩みを持ったことはありませんか?
営業の仕事に携わる人ならば、だれでも営業成績を気にするもの。
しかし、成績に悩む人がいる一方で、いつも良い成績を上げる「トップ営業マン」と呼ばれる人がいるのも事実です。
彼らの仕事ぶりは、どこが・何が違うのでしょうか?
営業成績の良い人/悪い人の違いは、トップ営業マンの特徴を探っていくと明らかになります。
今回は、トップ営業マンの行動から営業成績を上げるために取り組むべきヒントを考えてみます。
営業成績が上がらない理由

まずは、以下のチェックリストを見てください。あなたは、いくつ当てはまりますか?
- いつも行きやすい顧客ばかりに訪問する
- 顧客に決断を促すと「相談してみる」で終わる
- 自分の都合だけを考えて顧客に連絡する
- 顧客の業界に興味がない/業界動向に疎い
- 顧客の声を聞かず一方的に話しをする
- 顧客からの質問にすぐに回答できない
- 顧客固有のニーズを考えたことがない
- 自社の強みが分からない/伝えきれない
- 顧客に適した事例を提示したことがない
- 顧客と交わした約束を守れないことがある
- 次に何をするか、いつも行き当たりばったり
- 営業活動が中断したり失注になっても気にしない
- 自分の営業成績にしか興味がない
- ゴールまでの道のりは頭の中で考える
- 上長には営業活動の成否(結果)を報告するだけ
見れば分かるとおり、これらの項目に当てはまる数が多い人ほど、満足な営業活動ができていません。
言い換えれば、これらが営業成績が上がらない理由です。
少し極端な書き方をしているので、自分には当てはまらないと考える人もいるでしょう。
しかし、普段の行いをよく振り返ってみてください。少なからず心当たりはありませんか?
たとえば「1. いつも行きやすい顧客ばかりに訪問する」という営業マンは、意外に多いものです。
会社から「1日○件以上のお客様先を回るように」と指示されたとき、それを達成するために自分を快く出迎えてくれる顧客を中心に訪問するのは、よくあることです。
もちろん、既存の顧客と引き続き取引するために顔をつないでおくというのは大切です。
しかし、商談の話ができないと分かっているのに“数合わせ”のためだけに行きやすい顧客を訪問するのは、無駄な時間に他なりません。
また、商談が進んでいたと思っていたはずなのに、いざ契約という段階になって相手から「自分では決められないので、持ち帰って相談してみる」「前向きに検討してみる」と言われることがあります。
当然、営業窓口として対応してくれた担当者が決裁者とは限りませんが、それで商談が終わってしまっていては、なかなか営業成績に結び付きません。
これらはいずれも、営業をかけるべき本当の相手、ターゲットを明確にしていないために起こることであり、営業成績が上がらない大きな理由の一つと言えます。
トップ営業マン 15の特徴

では、トップ営業マンと呼ばれる人には、どのような活動、行動をとっているのでしょうか。
実は、前述したチェックリストとは正反対の特徴があるのです。
以下に挙げるトップ営業マンの特徴をヒントにすれば、業種業界や業務形態を問わず、確実に営業成績が上がるのは間違いありません。
顧客ターゲットを明確にする
トップ営業マンは、ターゲティングの能力に長けています。
たとえば、ルートセールス(法人営業)のトップ営業マンは、行きやすい顧客先を優先的に訪問するようなことはしません。
顧客を取引実績と売上拡大余地で分類して「ターゲット」を明確にし、それぞれどんな活動をどれだけの頻度で行うか、綿密な計画を立てて行動しています。
たとえば、取引実績が多く、売上拡大余地もある顧客を「優良顧客」と位置付けて営業活動の中心に据え、取引実績が少なくても売上拡大余地が見込めるという顧客もフォローします。
一方で取引実績が少なく売上拡大余地も少ない顧客については、いくら訪問しやすい相手でも時間をかけた営業活動は行いません。
このように顧客を分類してターゲットを明確にすることは、どんな営業マンにもできることです。
決裁者(キーマン)に必ず面会する
トップ営業マンは、商談を進めていく中で営業窓口として対応してくれた担当者が決裁者なのか、そうでない場合は誰が決裁者なのかを探り、最低でも一度は決裁者と面会しています。
特に、担当者と決裁者が異なる場合は、商談が円滑に進むように担当者を味方につけて信頼を得る努力も惜しみません。
営業マンが担当者と信頼関係を築くには、営業マンのコミュニケーション能力、あるいは担当者の人柄など不確定要素があることも否めませんが、担当者への“おみやげ”として顧客企業、あるいは担当者自身が欲しがっている情報を提供すれば、それだけでも顧客との関係はぐっと縮まります。
その上で、決裁者に挨拶だけでもさせて欲しいと面会を頼んでみましょう。
決裁者と面会したか、しなかったかによって、商談の成功率は違ってくるものです。
顧客にぴったりのタイミングで連絡する
トップ営業マンは、顧客にとって最適な時期を見計らい、絶妙なタイミングで連絡を取ります。
たとえば、商品の更改・買い替えのタイミングで営業マンからアポイントメントの連絡が入れば、担当者にとっても有り難いものです。
ただし、これを実現するには、しっかりとした顧客管理を行う必要があります。
ぴったりのタイミングを狙って商機を逃さないようにするには、顧客が商品を更改・買い替える時期、予算を立てる時期などを管理して、いつでも確認できることが重要です。
顧客の業界動向に詳しい
トップ営業マンは、顧客の業界動向に精通しています。
顧客側も自分の会社の業界動向に詳しい営業マンならば信頼できると考えます。
逆に業界の話が通じないようでは、その営業マンと商談しようという気にもなりません。
業界動向を知るには、顧客のホームページなどから事業内容を調べ、どんな商品・製品を扱っているのか、競合にはどんな企業があるのかを確認します。
さらに、業界にまつわる最新ニュースを把握しておきます。
いずれも、今はインターネットを使えばすぐに情報を入手することが可能です。
顧客と業界をあらかじめ調べるという事前準備を怠らないことが、営業成績を上げる第一歩になります。
顧客の話をよく聞く
トップ営業マンは、顧客の話をよく聞きます。
特に商談のはじめには必ずしっかりとしたヒアリングを行い、顧客の課題を聞き出します。
一方、駄目な営業マンの典型的な例として挙げられるのが、商談のはじめに自社の紹介をとうとうと述べる人です。
「4. 顧客の業界動向に詳しい」では顧客の業界を事前に調べておくことが必要だと解説しましたが、今は顧客側も商談相手を事前に調べています。
自社紹介は必要最低限にとどめ、顧客が何に困っているのかを聞き、その課題を解決するためにどんな手伝いができるかという提案を行えることが重要です。
顧客の質問にすぐに答える
トップ営業マンは、顧客を極力待たせないようにしています。
顧客から寄せられるであろう質問を想定し、回答を用意しているのです。
これも業界動向と同じく、事前準備をしっかりすることによって対応できるものです。
その場で回答できない質問については、すぐに調べて出来る限り早くメールや電話で回答します。
このような“クイックレスポンス”を心掛けることは、顧客の信頼を高めるために欠かせません。
顧客ニーズを上手に引き出す
トップ営業マンは、顧客の潜在ニーズを引き出して課題を解決するような、優れた仮説力を身につけています。
想定していなかった潜在ニーズと解決策を提示できれば、顧客は間違いなく感心します。
ただし、顧客ニーズを上手に引き出せるようになるには、それ相応の経験とノウハウの蓄積が必要になります。
もちろん、事前準備も不可欠です。
自社の強みをきちんと理解している
トップ営業マンは、顧客の課題に対して自社の強み、価値をきちんと伝えることができます。
そのためには、自分が扱う商材を詳細に理解するまで勉強を欠かしません。
営業マンにとっては当たり前のことなのですが、自社の商品を顧客に詳しく紹介できない営業マンも少なくありません。
最低でも商品の機能・特徴、利用するメリットや効果、競合他社の商品と比べての優位性は、確実に説明できなければいけません。
顧客に適した事例を紹介する
トップ営業マンは、顧客の課題に似た事例を紹介しています。
顧客は、自分と同じ業界の他社がどのように課題解決に取り組んだのか、非常に高い関心を持っています。
同じ業界の事例、あるいは同じ課題を解決した事例を持参し、紹介すれば、商談がスムーズに進む可能性がより高まります。
顧客との約束を守る
トップ営業マンは、顧客との約束を必ず守ります。
特にいつまでに連絡するか、いつまでに質問に回答するか、商談が成立した場合はいつ納品するかといった期日の約束は、絶対に守らなければなりません。
もちろん商談の状況によっては、営業マンがいくら努力しようとも期日までに都合がつかない場合があります。
そのときは延滞が発覚した時点で速やかに顧客へ連絡し、状況をして期日を再設定します。
ネクストアクションが決まっている
トップ営業マンは、常に次の行動・やるべきことを明確にしています。
商談が進んだときに見積書を提示するような当たり前のフローはもちろんですが、商談が止まってしまったときにどのようにリカバリーするのか、次にどんな手を打っていくのかも想定しています。
これを実現するには、商談の進捗状況が確実に把握できる、可視化された案件管理が必要です。
次の顧客訪問時には何をすべきかというネクストアクションを決めることは、営業マンだけでなく、営業マンをフォローする立場にある営業マネージャーにとっても重要です。
失敗体験も糧にする
トップ営業マンは、成功体験だけではなく失敗体験も糧にして、次の営業活動に役立てています。
たとえどんな優秀な営業成績を収めていても、成功率100%というわけにはいきません。
必ず失敗体験がありますが、トップ営業マンはなぜ失敗したのか、その理由を分析して反省し、同じ過ちを二度と繰り返さないという努力を惜しみません。
逆に、失敗体験を忘れてしまい、何度も同じ過ちをするようでは、営業成績が上がることは決してありません。
目標達成に貪欲である
トップ営業マンは、自分の営業成績だけでなく、部署の目標とその達成度、進捗を常に意識しています。
自分のことだけでなくチームのことも考えながら、会社全体の営業成績を上げ、業績アップにつなげようとする営業マンこそが、会社にとって本当に評価すべき有能な人材です。
ゴールまでの道のりを見える化する
トップ営業マンは、売上目標達成というゴールまでの道のりを見える化できています。
ゴールまでに何をすべきか、営業活動を通して行うすべてのプロセスを一元的に管理することを「プロセスマネジメント」と言います。
プロセスマネジメントによって各プロセスが分断されることなく管理できれば、悪い結果が出る前に良い方向へと軌道修正することも可能です。
ただし、ゴールまでの道のり(プロセス)を見える化するには、専用のツールを導入する必要があります。
上長をうまく利用する
トップ営業マンは、上長を上手に利用します。
顧客が規模の大きい商談を契約しようとするとき、一介の営業マンとの間だけで事を進めるのに抵抗を感じる場合もあります。
顧客に契約の決断を促すとき、あるいは実際に契約するときなど「ここぞ」というときには、必ず上長に同行を依頼しましょう。
契約内容や顧客の重要度に応じて、直属の営業マネージャーだけでなく、部長や役員に依頼したほうが良い場合もあります。
いずれにせよ、商談を成功させるには、上長を利用することは欠かせません。
営業成績を上げる15のヒントのまとめ

以上がトップ営業マンの特徴です。
一部、会社の仕組みやツールに頼らなければならないものもありますが、おおむね営業マンならだれでも取り組めることばかりです。
これらをヒントにして営業活動を行えば、営業成績が上がることは請け合いです。
よくある質問
Q1:営業成績が上がらない理由とは?
例えば、商談の話ができないと分かっているのに“数合わせ”のためだけに行きやすい顧客を訪問するのは、無駄な時間に他なりません。
また、商談が進んでいたと思っていたはずなのに、いざ契約という段階になって相手から「自分では決められないので、持ち帰って相談してみる」「前向きに検討してみる」と言われることがあります。
当然、営業窓口として対応してくれた担当者が決裁者とは限りませんが、それで商談が終わってしまっていては、なかなか営業成績に結び付きません。
これらはいずれも、営業をかけるべき本当の相手、ターゲットを明確にしていないために起こることであり、営業成績が上がらない大きな理由の一つと言えます。
Q2:トップ営業マンの特徴とは?
以下に挙げるトップ営業マンの特徴をヒントにすれば、業種業界や業務形態を問わず、確実に営業成績が上がるのは間違いありません。
1.顧客ターゲットを明確にする
2.決裁者(キーマン)に必ず面会する
3.顧客にぴったりのタイミングで連絡する
4.顧客の業界動向に詳しい
5.顧客の話をよく聞く
6.顧客の質問にすぐに答える
7.顧客ニーズを上手に引き出す
8.自社の強みをきちんと理解している
9.顧客に適した事例を紹介する
10.顧客との約束を守る
11.ネクストアクションが決まっている
12.失敗体験も糧にする
13.目標達成に貪欲である
14.ゴールまでの道のりを見える化する
15.上長をうまく利用する